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the word note...
騎士の姫君。



僕の事を女の子として見ないで
戻りたくないんだ
誓い果たすまで

過去と未来にさようならを
このまま騎士として生きてく
心の焔消さないまま

冷たく燃やす感情と
ただ悔やむ過去に囚われ
その切っ先に夢託した

騎士として必要なら
罰を下すことさえも躊躇わない

「それでいい」と言い聞かせる

震える腕に想い宿し
誓い破った同胞に
僕として騎士として振り下げた感触は…

本当は強くないんだ
言葉呑み込んで耳ふさぐ
僕は僕を演じていく
そうじゃないと報われないんだ

あの日縋りついた力
手にした僕の手には何が一体残ったんだろう?
あの日の弟(きみ)に問うよ



―…ねぇ、僕はここにいるよ…



あの日、君に出逢ってしまった
少し弟(きみ)に似ているなと
微かに思って、和んだよ
懐かしい気持ちで一緒に居る内に
少しずつ僕が私に変わっていく

話すほどに 近づくほどに
好きになっていく感情が
認めるには怖くて愛おしくて
感じた事の無いうねりに
抗うには僕は非力で
君へと呑まれていくよ…

「それじゃいけないのに…」

君は僕に小さなキスと
優しい言葉を残して
届かない世界に帰る
行き場の無い想いが募った

君がくれた髪飾り
嬉しくてずっと持ってるんだ
優しい気持ち広がってく
不思議と温かいんだ



―ねぇ、僕を置いていくの?



君のその甘い蜜に過去(あのひ)の痛みが
消えて行くのを遮るように
一人、一人と僕の大切な者が居なくなっていく
悲しみに押されて憎しみの剣、持つよ



―でも、君は救われないよ。



「君が逃げたいと言うなら俺は君を助けるからね」
そんな甘い言葉を私にくれる君は優しいね
逃げ場のない強さとある強さを教えてくれたね
君が傍に居るだけでこんなに違う強さが在るんだ

正直すぎた騎士様
優しい彼は彼女を愛し
いつか訪れる誓いの終わりの約束を交わしたんだ



―心は君と共に…



神曲汚し第8弾。
ロミシン替え歌。

2011/4/6


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