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小説
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「ホンマすいません…!!」
「いや、別に。」

苦笑する名無しに何度も謝る男。
あれから混乱した名無しは、見ず知らずの男を
家に入れる事にした。
初めての来客(?)に名無しは戸惑いが隠せない。

「御名前、何ですか?」

「あ、Geroって言います」

(からかってる?それともまだ酔ってる?)

だが、本人がGeroと名乗るし呼ぶしかない。
「Gero…さん?」
「んな硬っ苦しく呼ばんといてな!GeroとかGeroりんでええよ?」

(タメ口…)

普通な会話に急に、
何故か嬉しさと哀しさが込み上げてきた。
同時にフラッシュバックする今までの光景。

涙が零れ落ちた。

「っ!?どないしたん!?何か気に食わんかった!?Geroりん!?Geroりんあかんかった!?」

突然の事に慌てるGero。

「ごめ、なさ…、うぁああっ…」

「えぇえちょ、」

(情けない…)
さっき名前を聞いた秤の男の前で泣いていることに自己嫌悪した。

すると俯き掛けた名無しの頭上に違和感。

「よしよし。」
「…?」

Geroに頭を撫でられていた事に気付くのは間もなく。

「っ!!?」

真っ赤になって何事かとGeroを見上げた。
Geroは笑っていた。

「何かあったんやな!?泣きたければ泣いとき!」

「…」

必死に励ましてくれている。
そう思うと再び泣けてしまった。

それから名無しの涙が収まったのは約30分後。
赤くなった目を擦る名無し。

「…可愛ええなぁ」
「…?」

真っ赤な名無しを見詰め、にやけるGero。
名無しには何が可愛いのか分からず、頭にクエスチョンマークを浮かべる。

「なあなあ名無し、僕と付き合わん?」


……
………
…………

「…え?」

フラグ立ちすぎた(笑)


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