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小説
ご迷惑です。
外から大きな声が聞こえた。
しかも近くに聞こえる。

(…関西弁?
 酔っ払いかな…いいなぁ呑気で…)

「ドア開けへんー、なんでなん?!」

「…っ?」

(…近すぎない?)

流石に気になりふと窓から見下ろすと

「開けごまぁあぁあ!!」

声の主は名無しの家の玄関前に居た。
暗闇で見辛いが確実にそうだ。

(近所迷惑ッ…!!)

お隣さんの苦情を怖れた名無しは大急ぎで階段を掛け降り、玄関の灯りをつけ、ドアを開けた。

がたん

「…ッな?!」
「…っ…五月蝿い…です!!」

目の前に立つのは並みの身長の男。

急にドアを開けたため、驚いているのか口が開いたまま動かなくなった。

(…あ、そう言えば私…目真っ赤だった…
 怒鳴った方が良かったのかな…
 っていうか寝間着なんだけどどうしよう…!!)
先を考えず飛び出した名無しは、
何も言えずその場で立ち尽くす。
数秒間の沈黙。

「…」
「…」

「…え、どちらさん?」
「へっ?…あ、名無し。ナナシ名無しって言います…」

「…もしかして僕、家間違ごうてます?」
「確実に…違います…!!」

酔いが覚めてきたのか、
男は青ざめていく。

「うっわ!!御免!!っていうか…」
「え?」

男が急に膝から崩れ落ちた。

「ひっ!?」

思わず情け無い悲鳴を上げる名無しに対し

「き、もち…悪いッ…!!」



「はい!?」








ニコ生の酔っ払いネタからですw


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