チューベローズ 『ねぇ名前ー』 「…何でしょう?」 俺って自分で言うのも難だけど、割と女受けする顔をしていると思う。現に、今まで女関係で困ったことなんて1度もないし、ちょっと優しくするだけで、女なんて簡単に落ちていくものだと思っていた。 だから今みたいに、俺はこんなに好きなのに、向こうは全く俺に興味を持ってくれないって言う状況も初めてで、正直、これ以上ないってぐらい困ってる。 それにしても、 『…わかんないなぁ』 「何がですか?」 なんで駄目なんだろう? 『…名前はさぁ、どんな男がいいの?』 「? どうしてですか?」 『いいから、いいからっ、 …で?どんな人?』 「そう、ですねぇ…」 名前はちょっと考えてから、言葉を選ぶ様にして話す。 「……強い、人。本当の強さを持っている人、ですかね?」 『…あ、』 俺には心当たりが1人。 『それってもしかして…』 「?」 『“俺”のこと?』 「…は?」 なあんだ。名前って意外と俺にメロメロ?解りづらいなあっ、今流行りのツンデレってやつ? あ、そっか!! 名前はツンデレだもんね。自分からアタックなんてしないのか! それなら、 『ねぇ、名前。俺の彼女にしてあげよっか?』 「…お断りします」 あり?フラれちゃった。 …なんでだろ? これもツンデレ? でも俺をフッたのは名前が初めてだよ。 『ふぅ〜ん、まぁいいや。 その代わり…』 「?」 俺はうっすらと青い瞳を見せる様にして一言。 『名前を、 絶対に落としてみせるよ』 危険な楽しみ それは君への宣戦布告 あり?顔が真っ赤だよ? 結果は決まったみたいだね? ←→ [戻る] |