嘘
2
「珍しいな!!お前からデートに誘ってくれるの♪」
「だって恥ずかしかったんだ」
「まぁ…そんなところも好きだよ」
フワッと甘い匂いがした…
香水の匂い?
また違う人なんだ…
悲しいはずなのに心は何も感じない
「で、話ってなんだ?」
「そのことなんだけど…今日はさよなら言いに来たんだ!」
「さよならって?」
「もう会わないってことだよ?わかんない?」
「はぁ!?なんでだよ!!俺と別れるって言うのかよ?」
なんで怒ってるんだろう?
僕の変わりはいっぱいいるじゃん
「うん。別れたいんだ」
「ダメだ!!俺のことが嫌いになったのか!?」
「そんなんじゃないよ。好き、だったんだ」
「俺はお前のこと愛してるんだ!!」
「僕はもう愛してない」
『愛してる』っていう言葉
何人の人に言っているのだろう?
「ついこの前まで好きって言ってくれたじゃんか…」
「うん。でも、もう言えない」
「ふざけんな!!絶対別れないからな!!!」
どこまで自己中心なんだこの人は…
僕の気持ちを全然考えてくれない
最低な人…
でも僕が愛した人だから
最悪な終わり方は嫌だ
笑顔で別れを告げるんだ
このまま長引くのはごめんだ
きっぱりここで縁を切らないと…
僕はただ区切りをきっちりつけたいだけ
未練なんてもうない
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
