[携帯モード] [URL送信]

本当の姿を見せましょう
4
「譲ってやろうか?」

「…は?」

「学だよ。俺バイだけどアイツのことあまり好きじゃないし?あぁ…でも絞まりが良かったら無理だなぁ…」

「本気で言ってるのか?」

「嘘で言うと思う?」


俺は気付いたら早瀬を殴っていた

「ごめんな!…って…何やってるんだよ!大丈夫か?」

そして俺を睨む
当たり前だろう…
彼氏が殴られていたのだから
いくら友達だとしても庇うのはやはり彼氏

「なんで殴ったんだよ?」

「落ち着け。コイツはお前で遊んでるんだぞ?」

「え?本当なのか?」

「そんなわけない。俺はお前を愛してる」

スラスラと嘘を並べる
おまけにションボリとした顔のオプションつき…
さっきまでの憎たらしい笑顔はどこにもない

「嘘つき!俺のこと愛してるって言ってるじゃないか!」

「学は騙されてるんだよ…」

「嘘だ…お前が嘘を吐いてるんじゃないか?一條…」

「…っ」

俺が嘘を吐いている?
そんなわけない…
嘘を吐いているのはお前の隣で下を向いているそいつだ…

「俺を信じないのか?」

「信じてるはずないだろ?お前はいつも俺を見下しているくせに!」

「なんでそうなる?」

「お前の顔だよ!いつも人を見下したような顔をして!だから友達がいないんだろ?」

「それは…」

おまえのためを思って…

俺の友達を知った時…
どんな反応をするのだろうか…?
それに見下したような顔なんてした覚えがない…

「なんだよ!?俺が友達になってやらなかったらお前なんて絶対友達なんてできないんだからな!」

こいつはこんなことを思っていたのか…?

俺の好きな笑顔の裏でこんなことを思っていたのか…?

「もうお前のことなんて知るか!行こ!」

そう言って早瀬と一緒には学校に向かった…
横を通るとき俺は見てしまった…














早瀬の勝ち誇った顔を…

[*前へ][次へ#]

4/5ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!