本当の姿を見せましょう
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「おーい。帰るぞ。」
「わかったぁ!じゃあな!」
「あぁ…」
俺の好きな笑顔を俺に見せるな…
見たくない…
だって…
もっと好きになってしまうから…
これ以上傷つきたくない…
それなに…
目でおってしまう…
教室から校庭を見る
下には仲良く手を繋ぎ歩く2人…
それは
もう俺の入る隙間はないのだということを物語っている…
諦めよう…
明日からは普通の友達としてアイツを見守るんだ…
大丈夫俺にはできる
今までだってそうしてきたじゃないか!
だからこれからも今までのように傍にいればいい…
友達として学の傍にいられればそれでいい…
だから…
今日だけは泣いてもいいだろうか…?
今日だけだから…
俺は今まで我慢していたものをすべて洗い流すように涙を流した…
教室には俺一人…
それなに…
嗚咽することをせず静かに涙を流す…
それが俺の最後の強がり…
学なんて好きじゃなかった…
そんなことを思えば思うほど心の中は学でいっぱいになる…
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