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スタスカ短編
へぇ、君は僕に何を求めているのかな?(双子×月子)








―1月20日―







「郁・・・!」

「はいはい、もうちょっとゆっくり歩くよ」

今日は二人でお出かけ。そのため街にいた

郁の歩幅が大きいため月子は急がなければいかない。だから月子が「郁」って呼ぶだけで、郁はゆっくり歩いてくれた

「ごめんね」

「平気だよ、このくらいのこと」

郁はにっこりと笑った。月子も笑顔を返す

二人が結婚してからおよそ半年

今のところ幸せの家庭。だけど郁は星月学園の先生、月子は天文学者だった

会うのは滅多にないが、それでも幸せな家庭だった

こうして出かけるのも久しぶり。だから今日一日一日を大切にしていきたいと思った

「あ!」

月子が急に声を上げて立ち止まった。郁は首をかしげ、月子が見ていた方向を向く

小さな小さなお店。可愛い小物とかが置いてあり、女の子が好きそうな店だと郁は思った

「ここ入りたいの?」

「いやそういう訳ではなくて…」

「入りたいんでしょ。ほら、行くよ」

「え、郁!」

月子の言葉を無視して、郁は月子の手を掴み入っていく

男の人は普通こういう店を入るとき、恥ずかしいと思ったりするだろう

郁も実際そうだったが、何も言わなかった

ドを開ける。郁の予想は当たった

女性客中心のお店。辺りを見回しても女性

「・・・僕ここで待ってるから早く行っておいで」

「大丈夫?嫌なら私は・・・」

「あーもういいから。僕が勝手に君の言葉聞かないで引っ張ったのが悪いんだし」

そう言って郁は笑った。「大丈夫」と言って

月子は待ってくれている郁に申し訳ないと思った。急いで「それ」を買い外に出た















「で、何買ったの」

「えーとね、これ!」

月子が袋から取り出したのは、「蒼いリボン」だった

どうしてそんなのを買ったのかわからない郁は首をかしげた

「郁、手だして」

「はいはい、何するのかな」

郁は素直に手をだした。月子はそのリボンを郁の小指に結んだ

「これでよしっと」

「・・・ごめん、何してるの?」

もう限界。郁は苦笑いしながら聞いてみた

月子はにこにこしながら、自分の小指を見せた

月子にも蒼いリボンがしっかりと結んである

「これでおそろいだね」

「もしかして・・・」

「だって私、郁と出かけるの久しぶりで、うれしくて・・・。休日じゃないと会えないから、こうすればずっと郁と繋がっているような気がするかなって思って」

・・・君ってやつは

郁は笑った。自分の妻はそんなことを考えていたってことを

とてもうれしかった。だから抱きしめた







大丈夫、僕らはずっと繋がっているからね



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