スタスカ短編 天秤座誕生日(天秤×月子) ※月子・星月先生は付き合っている設定 月子は今3年生という設定にもしています starry☆sky〜in autumn〜プレイしてないので多少違うかも? それでも良い人は進みください 月子は急ぐように教室を出た 明日は琥太郎の誕生日なのだ。前々から知っていたが、時間が無くて何も準備が出来なかった 今日は授業も早めに終わったから直獅と郁と一緒に街に行くことになった 寮に戻って私服に着替える。ちゃんと準備をしてばっちりだ 「あとは〜・・・」 バッグを取り中身を確認する。大丈夫だ 寮を出て、校門の前まで行く。まだ二人は来ていないようだ (星月先生、どんなものが似合うかな?) まだプレゼントは決めていない。実際の目で確かめなきゃ決めようがないからだ 『こういうときは水嶋先生に聞けば良いんだ』とも考えたがやはり自分で決めなきゃなんて考えたりもしている 時間を見ると待ち合わせ時間がとっくに過ぎている。何かあったのかな? そんなことを思ってると、携帯が鳴り出した。直獅からだ 「もしもし」 『夜久かー?悪い今日、急職員会議入ったから行けなくなってしまった。あとさっき水嶋から電話が来て・・・ア イツも無理らしい』 月子は少し残念なような気がしたが、急に入ってしまったなら仕方ないだろう 「分かりました。では一人で行きます」 切ろうとすると最後に『本当にすまん!』と言ってる直獅の声がした 月子は急いでバス停に向かい、バスを待つことにした 街につくと、前々から決めていた店に向かった 中まではちゃんと見てはいないけど、誕生日プレゼントには良いかなと思った店だったから決めていたのだ 星月先生に似合うものがあるかどうかだけど・・・ お店の中に入ると「いらっしゃいませ」と店員が言う いかにも女の子が入りそうな店。大丈夫だよね 良いのがなかったら別の店に行けばいい、そう考えてたけどそれでは時間が掛かりすぎてしまう 月子は少々不安になりながらプレゼントを探すのだった 18時、やっとプレゼントが決まった 最初は「どうだろう」と思ったのだが、最後はこれを選んだ 明日に張り切って頑張ろう。そして自分が大好きな人に――――― 次の日 他の生徒達琥太郎の誕生日を知っている 多分先生もお酒を飲んで楽しんでいるだろう 月子はそっと保健室に向かい、教室を出た 昨日、琥太郎から電話が着て「一緒にいたい」と言われ誘われた この時間帯ならみんな屋上で騒いでるということで保健室で待ち合わせ 保健室の前まで来て「失礼します」と言い、開けた 「お、やっと来たか」 今日の主役がこんなところにいていいのだろうか?月子はそう思ったが言われる言葉がだいたい予想できたので言わないようにした 「星月先生の用事は何ですか?」 わざと知らない振りをするように言う。すると琥太郎はくすくすと笑い始める 「実際お前は俺に会いたくて仕方なかったんじゃないのか?」 「!!」 さすが、なんでもお見通しだ。月子の顔がみるみる赤くなっていく 琥太郎はにっこりと月子に笑顔を向けるとこちらに近づいてくる そしたら急に、抱きしめられた 「・・・星月先生?」 心配そうに月子が言う。琥太郎は少し間が空いてからぼそりと言った 「・・・・数ヵ月後、お前も卒業かー。そうなると会うのも大変だよなぁ・・・」 急にそんなことを言い始める。でも確かに月子は卒業すればすぐに大学に行くことになる。そうなると時間が合うのは少ないだろう 「・・・・星月先生」 「すまない、つい弱気になってた。心配かけてごめんな」 琥太郎はいつもみたいに笑うと月子の頭をなでた 「・・・・」 月子は無言で琥太郎を見る。琥太郎は下を向いたままだ 「月子――――」 「先生」 琥太郎の言葉をさえぎった。琥太郎は首をかしげるように月子を見る 「今は一日いちにちを楽しんでください。最後、いえ、最後なんて無いんですからね!」 今、そんなことを言われたくなかったっていうのも月子の中にあった。だって今日は――― 大事な人が生まれてきた日であり、祝福の日なのだから 「・・・・ありがとな」 琥太郎は月子をまっすぐ見てにっこり笑った 「あとこれ・・・」 「?」 月子から渡されたのはトッピングされている箱だった。琥太郎は不思議そうに見てる 「プレゼントです」 「・・・今開けていいか」 「ダメです。今開けたら楽しみがなくなっちゃうでしょ?」 月子はくすくす笑うと、琥太郎の手をひっぱり廊下に出る 「ほら、主役が来ないと皆進められませんよ!」 「そうだな、そろそろいくか」 琥太郎と月子は廊下を歩く。手をつなぎながら 俺はお前に助けてもらってばっかりだな。感謝してるよ―――――― |