潤と祐二のその2 楽しい楽しい霊体験 4 おはよ。 昨夜は雨が凄かったな・・。 さてと、続き。 どんな絵を描いていたというと・・・。 更紗は、にこにこしながら熱心に描いていたよ。 最初は山。 ふんふん。やっぱ、子供だな・・。 次に空。 ふんふん。ん?黒いのはなんだ?カラスか? そして、山に沈む夕焼け。 ばかでかい夕陽だな・・。 子供には、こんな方に見えるもんなんだろうな・・。 「潤・・これって更紗ちゃんの記憶なんだろうな・・。」 祐二はゆっくりと考え深げに僕に語りかけてくる。 「ああ・・。そうなんだろうな。綺麗だったから、心に残ってるのかもな。」 何の気なしに俺は答えた。 「これって綺麗なだけじゃないんじゃないか?」 「ん?」 ただの絵じゃん。 「これ・・鳥じゃ・・ないよ。おそらく・・・。」 更紗は二人に誉めて貰いたくて、坐って待っていた。 首をちょっと傾げ、どう?って瞳を輝かせて。 [前へ][次へ] [戻る] |