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長編
count 2
はぁー、さっきから隣のレンは喋るのをやめようとしないで延々独り言をいっている。まったく、教室から食堂までの間くらい大人しくしてられないのかこいつは……



そんな事を考えながら歩いていた。確かにオレは前なんか見てなかったさ、まったくの不注意だった。
この角を曲がれば食堂だったからな、油断していた。



一瞬聞こえたレンの「危ない!!」という声を聞いたが時すでに遅し、オレは目の前に現れた巨大な壁に正面から突っ込みそのまま後ろに倒れる形になった。


たく、どこの少女漫画だよ曲がり角でぶつかるって……



「いって〜」



オレは盛大にぶつけたでこをさすりながらぶつかったであろう壁に目をやった。
まあ、正確にいえばそいつは壁ではなくヒトなんだがな。



相手の方もさすがにダメージを受けたようで同じように尻もちをついていた。




しっかしなんだこいつ、顔は長っがい前髪で隠れて見えない。
ああでも、背は高いか横より縦があるから壁に見えたんだな…多分。ちっオレより高いでやんの。



そんな冷静な分析をしていたが急に圧迫感を感じた。



て……はぁ?圧迫感というか本当に苦しいんですけど、首のあたりが。




当たり前だ、何を隠そうさっきまでおれとの衝突で地べたにいた奴が、あろうことかオレの胸倉を力いっぱい掴んでたからな。






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