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アイマイモコ
18

しばらく俯いていた雄大が、ゆっくりと顔を上げたのはそれから5分経ってからだった。


「お前を見てて、今の陸との距離がだいたい分かったよ」

「…え?」

「やっぱりお前はグズだな?」

「そ、そんな‥!」

言いたい放題言われてる俺はそれを言い返せなかった。
それは、あいつの言った通り、陸との溝が深まったと言うのが事実だったから‥。

「それに俺が知ってるくらいなら、お前になんか聞かねえよ!勘違いするな!」

「え、聞かないって‥お前…」

俺がそう言うと、雄大は自嘲気味に笑い、俺の方に向き直ると再び口を開いた。


「…ずっと連絡してたのに、急に陸との連絡が途絶えたんだ」

「え…?」

雄大が俺に呆れていたのは「プライドを捨てて今更頭を下げても遅い」と言う意味ではなく、「転校までしたくせに進展もしていない挙げ句、携帯番号すらも聞いていないほど関係が修復不可能になっていた」ということに嫌気がさして、呆れていたのだ。

「瑞樹!お前、陸に何した」

「何した…って‥」

「俺が1ヵ月前に会った時、アイツちっとも笑ってなかった」

「……」

(やっぱりアイツ、雄大と時々会っていたんだな…)

陸が俺の事を何て言ってたのか気になって、雄大に聞いた。しかし雄大は「陸は瑞樹の話しには一切触れなかった」と言っていた。
けど、だからこそ勘の鋭い雄大は、陸がその話しに触れなかった事を余計におかしいのだと思っていたのだ。


「あいつは、もっと心の底から笑う奴だった!」

「……」

「陸は常に周りに囲まれてていつも楽しそうだった…あんな無愛想な奴じゃなかった」

「っ、俺はっ…!」



俺は…‥何?

今…俺は雄大に何を言うつもりだったんだろう…??

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あきゅろす。
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