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ShamanKing


『…知らねぇなぁ…』

『女の子なんてそこらじゅうにいますからねぇ…』

「ですよねぇ…」


ふんばりが丘にある墓地。
早速聞き回っているものの、有力な情報がない。

普通に幽霊と話をしている自分が信じられない…。一昨日までの私には考えられない事だ。


「今はそこにアパート建っちゃっててさぁ…その子、自縛霊になって私の部屋に住み着いてて…」


『…もしかしてその子…長い黒髪で確か背がこんくらいの女の子じゃねぇか?』


いきなり話に入ってきたのは頭が禿げたおじいさんだった。
手をしきりに腰の辺りの高さで動かしている。


「あ…はい…たしかそこらへんの背丈で…」

『千枝子ちゃんだ…』


チエコ…?


「知ってるんですか?その子…」

『俺は生前、その子の家の隣に住んでたからなぁ。』

「そうなんですか?!」


やっと見つけた!手掛かりを知ってる人…!!


『可哀相な子だったなぁ…お父さんは死んじゃうし、頼みのお母さんは出ていくし…お母さんとあんなに仲が良かったのに…』


お母さんとその女の子が仲良く手を繋いで笑いあっているところを想像するだけで、胸が痛んだ。

早く…救い出してあげたい…!!


「あの子…まだ待ってるんです…ずっと…一人で…
お母さんの行方とか…聞いてませんか…?」

『正確な話は知らねぇけどよ…噂で常陸の国に行ったとかなんとか聞いたことがあるぜ。』

「常陸の国…」

今の茨城だ…

『その常陸の国の屋敷で女中の仕事をしてるのを見た奴がいたらしい…』


仲の良かった親子…
それなのに…親が…子供を見捨てた…?


「…行こう!すぐに!!」

行かなければ、先に進めない!
ずっと未練という地獄に縛られたままになってしまう…!





「ということで、行くぞ青年!」

『なんで俺だぁ?!』


家に着くやいなや青い髪の幽霊を指差し叫ぶ。

あ、結構声大きくなっちゃったけどお隣りさんとかから苦情とか来ないだろうか…


『連れてくんならあの子だろ!普通!!』


千枝子ちゃんの事を指差すが…


「あの子はここから絶対動かないもの…あの子のここに対する思いは…こんなもんじゃない…」


逢わせるならば
お母さんの方を連れて来なくちゃ…


「そういえば…なんであなたはこの部屋にいたの?」




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あきゅろす。
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