[携帯モード] [URL送信]

★Main

“アイツ”はいつも笑っている

母さんを殺したくせに。
もうそんな事忘れているんですか?
僕は忘れてません。

だから“アイツ”に復讐をしてやるんです。


一復讐した所で母さんは帰ってこない
そんな事わかってます。

でも

でも

謝ってもらったって許せない

今更何をしたって許せない

復讐しても謝ってもらっても

母さんは帰ってこない。




でも


僕は一





あぁ
僕はやっと復讐できる
憎いアイツに

憎い憎い憎い憎い

そう自分にいい聞かせて

ナイフを振る。



背中が爆風に押される

まるで僕の行動を遮るように。






目覚めた時は
暖かい大きな背中


それは憎い憎いアイツの背中

このままナイフを突き立ててやれば

このまま……





…僕にはそんな事はできませんでした。

アイツは
誤りました。
謝りました。


僕を
怒らせて
起らせました。



アイツを憎い
復讐してやると言っていたのは


復讐を目的に動かないと僕は崩れてしまう。戦えない。
ただの言い訳だったんです。
弱かったんです。



「ごめん。
生きて、どうにかして償うから。
だからそれまで時間をくれ」



貴方の目は真剣でした。

貴方に真剣な目なんて似合わない

いつも馬鹿みたいに笑って
馬鹿みたいに何度も守るって言って
口先だけで。無責任で。

でもよく考えてみたら
貴方は皆の事を思ってる。


自分にナイフを突き立てようとした相手を助けるなんて
馬鹿みたい。
僕にはできない。


「できるできないの問題じゃない」


ごめんなさい。
僕は我が儘でした。


貴方は僕の事も思ってくれている。


でも僕は“思”じゃなくて“想”って欲しいんです。


我が儘。



貴方にはクリスタルの婚約者が居る。

いつかクリスタルから蘇ると貴方は信じている。




貴女なんかそのままクリスタルでいい。
その時はスノウ



僕が貴方を支えてあげます。癒してあげます。


だから僕の事を想って?

そんな希望(ホープ)を
心の片隅に置いて。


僕は貴方に着いて行く
僕は貴方に憑いて逝く






1/1ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!