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BL長編変態ヤクザな話snatch(完結)
Snatch33tempted
◇◇◇

夏休みに入って最初の日曜日。

翔吾とは学校で顔を会わせていたが、誘いはかけてこなかった。
既成事実を作った事もあるが、テツの態度を見て安心したんだろう。

竜治はシノギ関連で色々と忙しいらしい。
翔吾と同じく、誘ってくる事はなかったが、相変わらず暇を見つけてはメールをくれる。



今日は姉貴が家にいる。
さっきまでキッチンで一緒にご飯を食べていたが、先に部屋に戻って漫画を読んでいたら、姉貴がやって来た。

「友也ー」

相変わらずノック無しだが、最近はどうでもよくなった。
それよりも、ちょっとからかってやろう。

「おお…、姐御、お疲れっす」

「あのねー、極妻じゃあるまいし……」

「けどさ、そうなる可能性高くね?火野さん、いい人じゃん」

「うん、まあー、ただ……もし本当に結婚する事になったら……父さんと母さんにどう言えばいいか、反対するに決まってる」

俺はベッドに座り、姉貴は床に座っているが、姉貴はため息をついてがっくりと肩を落とした。

「そうだよな……、まず話す勇気が……」

何かいいアドバイスをしたかったが、こればかりは何も浮かんでこない。

───と、電話が鳴った。

「あ、ちょっとごめん」

姉貴にひと言言って電話に出た。

『友也、僕だ、今日来れる?』

翔吾からだが、姉貴には打ち明けてあるし、もう隠す必要はない。

『ああ、うん……』

ただ、なんとなく親父さんがいるような予感がした。

『親父がさー、久々に会いたいって』

思った通りだった……。

(((テツと別れたんだし、ハッキリ断ればいい)))と、心のどこかで、もうひとりの自分が囁いた。

だけど……無下に断れば、翔吾を傷つける事になるし、テツを破滅させるような真似はできない。

『そっか、分かった…』

『じゃあ、寺島行かせる、出先からだから……そうだな、20分後、車は白のプリウス』

『分かった』



「ヤクザなお友達?」

電話を切ったら、早速姉貴が聞いてきた。

「ああ」

「火野さんの雇い主だね」

「そうだな…、姉貴、家に迎えに来るから用意しなきゃ、ごめん、また帰ってから話を聞かせて」

「うん、分かった」


断りを入れたら、姉貴は笑顔で頷いて部屋から出て行ったが、俺は急いで用意をしながらちょっと気が重くなった。
寺島に何か言われそうな気がする。
前回、イブキの事をウザイと思ったが、今はイブキの方がマシに思えた。


親父さんから貰った時計は、ネックレスと一緒にカバンにしまってあるが、時計だけを腕にはめて用意を済ませた。

時間を見て早めに下に降りると、直ぐに出られるように靴を履き、玄関のドアを開けて外を眺めながら待機した。

───程なくして車がやって来た。

今日は姉貴がいるから鍵をかける必要はない。
真っ直ぐに車の傍に歩いて行ったら、寺島は車の中で手を振って『乗れ』とゼスチャーで示した。

「あの、お世話になります…」

挨拶して助手席に座ると、ジロっとこっちを見てアクセルを踏んだが、テツ崇拝者の寺島の事だ。

俺が何かやらかしてテツを怒らせた……そんな風に思って叱りつけてくると思った。

「兄貴と別れたんだってな」

「はい」

「ま、元気だせ」

だが、大きく意表を突いて励ましてきた。

「え…」

「フラレたんだろ?」

「あ、まあ…、はい」

「恩義の為なら……仕方がねー事もある」

「はい…」

「俺が話し相手になってやる」

「えっ、い、いえ……、そんな事をして貰ったら悪いし、俺なら大丈夫です」

「遠慮するな、おめぇとはそれなりに付き合いがある、苦しい胸の内を吐き出しゃいい」

「あ……、はい」

「さあ、話してみろ」

寺島は勝手に盛り上がり、深刻な表情をして話せと言う。

「え……、いえ、あの…」

「言えねぇか?」

「はい…」

「そうか……それほどショックだったのか、分かる、兄貴のような男はそうはいねぇからな、ま、落ち着いたら声をかけな、いつでも聞いてやる」

「はい…」

正直参ったが、思いやってくれる気持ちだけは、ありがたく受け取っておこうと思った。


屋敷に着いたらイブキが出迎えた。

「兄貴ー、おかえりなさーい」

「おう、友也、上がれ」

テツは居なかったが、イブキの間延びした口調のお陰で……胸の痛みが和らいだ。


翔吾の部屋に案内されると思っていたら、そのまま親父さんの座敷に案内された。

「おやっさん、友也を連れて参りました」

「おお、入りなさい」

「へい、さ、友也、行け」

ついてきたのは寺島だけだったが、寺島に促されて座敷へ入った。

「あの……お邪魔します」

「ああ、こっちに来なさい」

「はい」

親父さんはイタリアンな開襟シャツに白いズボンという出で立ちだ。
ちょいワル親父という言葉が浮かんできたが、ガチな稼業を営んでいるので笑えない。

「座りなさい」

「はい」

促されて親父さんの前に座った。
座布団は予め出してあったので、待っていてくれたんだろう。
ただ、俺は翔吾の事が気になった。

「あの、翔吾は……」

「ああ、黒木がな、来てるんだ」

「そうですか……」

黒木は本当に翔吾に惚れてるようだ。
翔吾の性格から考えると、『ウザイ!』とか言ってぞんざいに扱いそうだが、翔吾も真面目に若頭をやる気になったし……部下は可愛がらなきゃいけないのかもしれない。

「杖の下に回る犬は打てぬ、そういうものだ」

「はい……」

ことわざは詳しくないが、何となくイメージが頭に浮かんでいた。

「翔吾の事はいい、わしといる時はわしの事を考えろ」

名前からして黒いドーベルマンを想像していたが、親父さんがにじり寄って抱き締めてきた。

「あ……はい…」

甘い香りを漂わせ、思わぬほど力強くハグされたら、グレーに染まる髪の毛がやたらかっこよく見える。
俺は親父さんの事を普通の爺さんだと……そう思い込もうとしたが、それはやめにして、素直にかっこよさを認めようと思った。
その方が抵抗なく身を任せる事ができる。

「今日も時計をつけてるんだな」

「はい」

「無理矢理抱かれたのに、それでもまだ気遣うか」

「ただ怖いだけなのかも……」

「まだわしが怖いか?」

「はい」

「まあ、それが普通だ」

親父さんは苦笑いして唇を重ねてきた。
ホテルの時は翔吾が一緒にいたから、親父さんが指図したりして奇妙な雰囲気だった。
こんな事言ったら悪いが、親バカな感じがした。
でも今日は初めから一対一だ。

膝をついていたが、舌を入れられて尻を撫で回され、バランスを崩して倒れそうになった。
すかさず親父さんが背中を支え、そのまま畳の上に押し倒された。

「あれから……翔吾に抱かれたらしいな」

「はい…」

親父さんは喋りながらTシャツを捲り上げ、胸に唇を当ててきた。

「矢吹の前で抱かれるのは、キツかっただろう」

片手で乳首を摘みながら、反対側の乳首に唇を当てて聞いてくる。

「もう……終わった事です」

泣き言は言いたくなかった。

「翔吾ももう少し寛容になればな、いちいち腹を立てず、みんなで仲良くやればいいんだ」

しかし、親父さんはとんでもない事を言い出した。
確かに仲違いするよりはマシかもしれないが、みんなを同じように愛せる筈はないし、そんなのは……単に欲求を吐き出すだけで虚しいだけだと思う。

「俺……、違うと思います」

「ほお、やっぱり特定の相手がいた方がいいか?」

「はい」

「矢吹か」

「いえ、今はもう……」

「そうか、翔吾はな、ホテルに行ったあの日、早朝、矢吹を呼んで話しをした、君を矢吹と共有しようと思ったんだ、翔吾にしてみれば……最大の譲歩だった、だが……矢吹はハッキリと断った、君を共有するくらいなら、自分は手をひくと」

「そう……ですか…」

テツが自分の意地を貫いたのは分かる。
ただそれでも……いきなりあんなに冷たくしなくても……。

俺にだって意地はある。
けんもほろろに突き放されて、追い縋るような真似はしたくない。

「だからわしは、みんなで仲良くすれば丸くおさまると言ってるんだ、そうすりゃ、君も矢吹と別れて辛い思いをする事はなかった」

親父さんのいう事も一理あるような気がしてきたが……、やっぱり俺は納得がいかなかった。

畳の上で抱かれ、親父さんの唇や舌を感じながら天井を見ていると、徐々に息遣いが荒くなるのを感じた。
Tシャツを脱がされ、親父さんもシャツを抜いだ。

上半身裸になって抱き合ったら、グレーの髪の毛が擽るように顎に触れてきた。
肌を這い回る濡れた舌が、敏感になった突起を弄び、太い腕の中でのしかかる重みに吐息を漏らした。

「向こうに布団が敷いてある、行こう」

冷蔵庫がある隣の座敷は、初めから襖が開け放されていたが、大きな金屏風が置かれている為、向こう側はほとんど見えなかった。

屏風には虎と鷹が描かれ、右側に背を低くして身構える虎がいるが、虎は牙を剥いて左上に舞う鷹を睨みつけている。
鷹は大きな翼を広げて虎を睨み返し、鋭い鉤爪をひけらかして、今にも虎に飛びかかりそうだ。

「ん、屏風が珍しいかね?」

つい見とれていたら、親父さんが聞いてきた。

「はい、かっこいいな……と思って」

珍しいのもあるが、屏風の絵は掛け軸とは比較にならない位大きく描かれている。
今にも動き出しそうな勇壮な絵に惹き込まれていた。

「そうか、ま、いつでも見られる、向こうに行こう」

「はい、でも…俺、まだ体綺麗にしてないんで」

「ああ、今日はそこまではやらん、何も突っ込むだけが能じゃないからな」

親父さんは最後までやらないと言ったが、何をするのかちょっと不安になってきた。

「あの、じゃあシャワーだけでも浴びてきます」

「かまわん、そのままでいい」

起き上がり、親父さんの後について屏風の向こう側に歩いて行った。

座敷はガランとしていて、隅に1枚板の重厚な座卓が置いてあるだけだが、外側に面した窓は丸くくり抜かれ、洒落た格子窓になっている。
座敷の真ん中に敷かれた布団はかなり大きなサイズだ。
枕は布団の幅いっぱいの大きい枕がひとつ置いてあるが、枕元には行灯のような形をした照明があり、その横に香炉が置いてあった。

「凄い和風……ですね」

「ああ、いい雰囲気だろ、さ、おいで」

親父さんは掛け布団をはぐって手招きする。

「はい」

布団まで歩いて行ったが、ふかふかの綺麗な布団に上がるのに、靴下を履いたままじゃ申し訳ないような気がした。
すぐ脇に座って靴下を脱いでいると、親父さんが服を脱ごうと言い出し、全部脱ぎ捨てて親父さんの懐に抱かれた。

腕枕されて胸板に寄り添ったら、親父さんは頭や耳に無造作にキスを落としてくる。

手のひらで肩をさすり、そのまま手を胸へ滑らせてきたが、厚みのある手を肌に密着させてねっとりと撫でていく。

手で撫で回されるのは気持ちいい。
うっとりとした気分になって目を細めたら、うっすらと腹筋が割れているのが見えた。

「鍛えてるんですね…」

「ああ、マシンで鍛えてる、年を取って何もせずにいたら余計に弛むからな、モテる為には努力が必要だ」

親父さんは自信ありげにニヤリと笑い、上にかぶさってキスをしてきた。

「ん"っ…」

さっきまでの穏やかな物腰が嘘みたいに舌を挿し込み、幅広な舌をヌルッと奥へ突っ込んでくる。

面食らってまごついていると、舌を絡め取られて吸われた。
堪らなくなって厚みのある背中を抱いたら、急に顔を離して唇を啄むように吸う。
荒々しいキスから一転してソフトなキスに変わり、狼狽えながらドキドキしていた。

メリハリのあるやり方をされると、いつも変に昂ってくるが、いかにも組長さんらしい風格を備える親父さんにやられたら……尚更ドキドキしてしまう。

「わしはな、こいつで浮名を流してきたが……、よる年波には勝てん、こいつもぼちぼちガタがきつつある、こうして勃ってるのも薬の力を借りてるからだ、ははっ、これは内緒だぞ」

親父さんは勃ちあがる竿を俺の竿に擦りつけ、秘密をこっそり打ち明けてくれたが、サプリメントを使ってる事は……とっくの昔に翔吾から聞いている。

「あ、はい…」

素知らぬふりをして頷いたら、親父さんは首筋にキスをしてきた。
片手で腰を撫で回し、少しづつ体をズラして丹念に肌を食み、鎖骨の窪みに舌を這わせてくる。
手のひらは尻臀を弄っているが、大きな手は尻の肉を鷲掴みにして揉みしだき、浮き出た鎖骨をしゃぶるように舐め回す。

焦れたような乾いた息が肌を掠め、舌は鎖骨から下へ向かって滑り落ち、胸の突起にたどり着いた。
舌先で転がされ、軽く吸われて小さく声が漏れた。
ぬるついた舌はマメに動き回り、勃ち上がる突起を弾いて倒し、押し潰すようにグ二グ二押さえつける。
繊細な舌の動きにのめり込んでいると、舌は横へ滑って腋に向かって行った。

「腕を上げなさい」

「あの、でも……」

親父さんの言葉に戸惑っていたら、腕を掴まれて強制的に上げさせられた。

「大丈夫だ、痛い事はなにもせん」

露になった腋に舌が触れ、擽ったくて思わず体が硬直したが、親父さんは腋の窪みを大胆に舐め回してきた。

「っ……!」

腋毛は疎らに生えるのが嫌で引っこ抜いている。
そのせいで殆ど無毛だが、汗をかいてるから臭いが気になる。

「あのっ…シャワー浴びてないし、もうそのくらいで」

「臭いが気になるか?」

「はい……」

「君のような若い子の臭いなら、むしろ歓迎だ、こういう箇所はフェロモンが出てるんだぞ、たまらん」

せめてシャワーを浴びたかったが、高揚した顔つきで言われたら、なにも言えなくなった。
恥ずかしさと擽ったさに耐えていたが、暫くやられるうちに擽ったさは薄らいでいき、舌の動きを敏感に感じるようになってきた。

「どうだ、腋は敏感なだけに感じるだろう、それが証拠に……ここがカチカチになってるぞ」

親父さんが指摘した通り、チンコは既に立ちっぱなしな状態だった。
腋の下を舐められてこんなに興奮するとは思わなかった。
また恥ずかしくなってきたが、親父さんは腰を動かして太い竿で俺の竿を擦り始めた。

「はははっ、そうら、兜合わせだ」

竿は先走りでヌルヌルになっている。
親父さんは腋をしゃぶりながら転がすようにグリグリ摩擦し、ヌルヌル擦れ合う感触が気持ちよくて……イキそうになってきた。

「う……、ハァハァ、い、イク、イキそう……」

「まだ駄目だ」

あと少しでイキそうだったが、親父さんは兜合わせをやめてしまい、反対側の腋を同じように舐め始めた。
放置されたチンコが腹の上で苦しげに痙攣し、堪らなくなって股間に手を伸ばした。

「も、もう……」

「我慢しろ!わしが満足するまで付き合って貰う」

だが、親父さんに手首を掴まれてしまった。

「ううっ……」

親父さんは俺の両手首をひとつに纏め、布団に押さえつけて腋を舐め回す。
ベロベロと舐め回して吸い上げられ、チンコが痛いほど張り詰めていた。

「ふっ、くっ、ハァハァ、う……」

「どうだ、苦しいか」

ひたすら耐えて呻いていると、親父さんはようやく手を解放して聞いてきた。

「は、はい…、もうイカせて……ください」

早く楽になりたかった。

「出ちまうか?」

「……はい」

「ふっ、そんな事もあろうかと、用意しておいた」

「えっ…」

けれど、親父さんはニヤついた顔で布団の脇に手を伸ばし、布団の下から怪しげな物体を引っ張り出した。

既視感たっぷりなリング状の物体……。

───それは、テツ愛用のペニス拘束ベルトとほぼ同じ物だ。

「か、勘弁してください……!」

「ん……?さては矢吹に使われてたな、はははっ、だったら慣れてるだろう」

「い、嫌です、それ……マジで……、あ"あ"っ……!」

「これで耐えるんだ」

「うう"っ……そんな」

拒否したが、親父さんはベルトをチンコの根元に巻き、マジックテープでギュッと固定してしまった。

「いいか、勝手に外すんじゃねーぞ、わかったな!」

しかも、高圧的に睨みつけてくる。
親父さんは基本的に優しいが……時々組長さんに戻る。

チンコを縛られた状態で胸は勿論のこと、脇腹から腰、太ももから膝の裏まで……ねっとりと時間をかけて舐め回された。

射精感が繰り返し襲ってきたが、射精したくてもできない状態が延々続く。

「くっ、ううーっ!ハァハァ、はあ"…、これ、い、嫌だ……キツイ」

まさか親父さんがこれをやるとは思わなかったが、親父さんは下半身を重点的に責め始めた。
足の付け根や玉を舐め回され、チンコはパンパンになって痛みをおぼえていたが、親父さんは生殺しのチンコをそのままに……俺をうつ伏せに転がした。

「うっく!」

チンコが布団に押し付けられてズキンと痛んだが、尻の割れ目にローションを垂らされて焦った。

「あっ、その……」

「安心せい、尻で素股をやる」

親父さんは背中にかぶさり、チンコを尻の割れ目にはめた。
準備無しで突っ込まれたらマズいと思ったが、素股だと聞いて安心した。
枕に顔を埋めて身を任せたら、親父さんは腕をついてチンコを尻の谷間で扱き始めた。

「あっ……」

安心したのもつかの間だった……。
竿がぬちゃぬちゃ音を立てながら尻の谷間を擦り上げると、当然シリコンがアナルを擦り上げてくる。

「どうかな……?こういうソフトなやり方も悪くないだろう」

親父さんは項や肩にキスしながら話しかけてきたが、ベルトで縛られた竿が布団に押し付けられ、咽び泣くように先走り汁をダラダラ垂らし、チンコと連動する体内の疼きが際限なく高まっていった。

「あぁっ……ハァハァ」

「はあ、はあ、よーし、このまま出すぞ」

太い竿は尻の谷間で張りを増している。

「ハァハァ、まっ……待ってください!」

怒張した竿がビクンと跳ねるのを感じたら、自分で自分が止められなくなった。

「ん…、どうかしたか?」

「か、体……綺麗にします……、だから……その」

「ひょっとして、入れて欲しいのか?」

「……は、はい」

親父さんに頼んでいた。

「おお、そうか…、わしはな、君に負担になっては可哀想だと思って、それで素股で……と思ったんだが、そういう事なら入れてやる」

親父さんは俺の事を気遣ってくれたようだが、俺はいつの間にか自分から欲しがるようになってしまった。


チンコからベルトを外して貰い、親父さんにローブを貸して貰ってトイレに行った。
体内を洗浄して、隣接する浴室でシャワーを浴びた。
洗い終えてシャワーの湯を止め、浴室から出ようとした時、不意に扉が開いて誰か入ってきた。

親父さんかと思って振り返ったら……テツだった。

「えっ!」

驚いて目を見開いた瞬間、乱暴に壁に押し付けられた。

「うっ!」

ファスナーを下げる音がして、まさかと思ったらアナルにイチモツがあてがわれた。

「な、何して…!」

テツは狼狽える俺を無視して、強引に中に押し入ってきた。

「はっ、う"っぐっ!う"あ"っ!」

すんなり入ったのは、きっと親父さんがローションをたっぷり塗ったせいだ。
痛みを覚える事もなかったが、反り返った竿が一気に奥へ入り込んできた。

「あ"っがっ!」

強い衝撃に声を上げたら手で口を塞がれ、激しい突き上げに目の前が真っ白になった。

「ん"っ!ん"ん"っ!ん"ふっ!」

突然の事に気が動転した。
突かれるたびに呻き声が漏れ、バランスを崩して倒れそうになり、壁に両手をついて必死に体を支えたが、快楽責めを受けた体は……乱暴な突き上げに反応した。
勃ち上がる竿が白濁した汁を垂らし、突発的に噴き出す快感に目が眩んだ。

「ん"ん"ーっ!ふっ、ふ……う"っ!」

テツは腰を打ちつけて止まり、脈動と共に吐き出される熱が……足の爪先から頭のてっぺんまで、体中を蕩けさせた。
口を塞がれたままだから、息が詰まって窒息するかと思ったが、俺はテツの温もりに陶酔しきっていた。

テツは満足するとすっと身を引いて、そのまま浴室から出て行った。


「あ……」


力が抜けて膝が折れ、その場にへたり込んだ。


振り返る暇すらなかった。


突然やって来て……俺を犯し、無言のまま居なくなる。


「なんなんだよ……何してんだ……俺は捌け口か?」


やたら悲しくなって、涙が滲みだしてきた。


「くっ……」


だけど、悲しみはすぐに怒りに変わった。


「馬鹿野郎……、やっぱあんたは……最低だ!」




もう一度シャワーを浴びて……親父さんの所へ戻った。

さっきあんな事があったばかりで、何となく顔を合わせづらかったが、ふかふかの布団にくるまって親父さんの腕に抱かれたら、そんな事を気にする余裕はなくなっていた。


「遅かったな、念入りに洗ったのか?」

「あ……はい」

「わしのために、そうかそうか……だったら可愛がってやらねば申し訳ない」

親父さんはガバッと起き上がって掛け布団をはぐり、俺の足を抱え上げてM字開脚にさせた。

慣れたとは言っても、やっぱり恥ずかしさはある。

「あの……」

「こうした方がよく見えるからな、どれどれ」

屈み込んで局部に顔を近づけ、両手で尻臀を開いてアナルをじっくり観察する。

「う……」

顔が火照ってきたが、親父さんはお構い無しに親指で襞を引き伸ばす。
テツに中に出された後、念の為シャワ浣しておいてよかった。

親父さんは蟻の戸渡りに舌を這わせ始め、擽ったい感触に足の筋肉が強ばったが、玉を持ち上げて裏側を舐めてきた。
袋の付け根を舌先で丁寧に舐めていき、玉を口に頬張って舌でやんわりと擦る。

玉舐めは竜治にもやられたが、親父さんの方がより丁寧な気がする。

両方を頬張ったら竿の付け根を舌先で弄り、裏側の中心を上に向かってなぞり上げてくる。

「はははっ、指に食らいついてくる、もう欲しがってるぞ」

親父さんはアナルに指を入れて楽しげに笑い、アナル周辺に舌を這わせ始めた。
舌はすーっとアナルに近づき、アナルの襞ギリギリの所をなぞっていく。
ゆったりとした動きで円を描くようになぞられると、舌のザラついた感触までリアルに感じる。

「んっ、ハァハァ」

玉がぎゅうっと縮こまって射精感が込み上げてきた。
浴室でテツにイカされたのに、勃起した竿が先走りを垂らして腹を濡らしていた。

「せっかく得た機会だ、じっくりと可愛がってやるからな」

親父さんはゆっくりと噛み締めるように、行為を楽しんでいる。

「あ、あの……っ、俺っ、もう……」

「コラコラ、まだダメだぞ」

竿を掴もうとしたら、親父さんは起き上がって意地悪くニヤリと笑い、また布団の下から何かを引っ張り出した。
一瞬チンコベルトかと思ったが、チンコベルトは布団の脇に転がっている。
何かと思っているうちに奇妙な物体を装着し始めた。

「あの、これは一体……」

「付けてみりゃわかる」

何だか分からないうちに、黒い紐パンみたいな物をはかされてしまったが、レザー製のそれはただの紐パンじゃなく、チンコの箇所に穴が開いていて、竿が穴から露出するようになっている。
玉やアナルの箇所も同様だが、レザーパンツの両脇から伸びる革ベルトの先には、両手首を拘束する革製の拘束ベルトがついていた。
親父さんは俺の両手首にそれを装着したが、この拘束具は凝った作りをしていて、革製の手錠ともいえる拘束具にも細い革ベルトがついている。

最後にそれを太ももに回して固定した。
俺はM字開脚の状態で手首を太ももに固定され、チンコと玉、アナルを露出した格好にされた。

テツもこういうSM系グッズを使うのが好きだが……親父さんの影響なのか?と、ふとそんな事を思ったが、親父さんは再び屈み込んでアナルを責め始めた。
こういうグッズは、最初こそおっかなびっくりだったが、今はチンコベルト以外なら、さほど抵抗はない。
三上みたいにガチで痛めつけてくるのは嫌だけど、あくまでもプレイだと思って割り切っている。

ただ、いかにもなデザインだから、なんとなく馬鹿馬鹿しく思えて笑えてくるのだが、開いた箇所をベロベロ舐められたら、いかにもなのに……やたらと興奮する。

「んんっ……」

親父さんは革の部分からアナルへ向けて舌を這わせてくる。
柔らかな圧迫するような感触が革越しに伝わり……肌へ移動して、濡れた舌の感触に息を弾ませた。
舌は焦らすようにアナル周辺をうろつき、不意を突いてアナルに触れてくる。
温かなヌメる感触が襞に触れた瞬間、待ち侘びた生々しい感触に体が震えた。

親父さんは舌先で皺の1本1本を細かく丹念になぞったが、ヌルヌルと小刻みに動く舌先は、気まぐれにアナルの中心に潜り込んでくる。
もっと奥に入れて欲しかったが、体はそれよりも強い刺激を欲しがっていた。

「う……、くう"っ、っ、ハァハァ」

「随分感じてるようだな、いいぞ」

親父さんは舌先を尖らせてアナルに入れてきた。
ヌルッと中に入り込んだ舌は、襞の内側をグリグリと摩擦する。

「っ、あっ、ハァハァ、んんっ!」

ゾワゾワする快感が戸渡の奥からわき起こり、体中に広がっていったが、いきなりアナルを吸われ、体がビクンと震えて仰け反った。

「う"っ、くうっ!あ"っ、待って、それ、やばい、なんか出る、出そう…」

吸われたのは初めてで、ハラワタが引き摺り出されるような感覚に動揺した。

「心配ない、わしに任せろ」

親父さんは腰を両側から掴んで押さえつけ、舌をアナルに挿してグリグリ動かし、ジュルジュルと音を立てて唾液ごと襞を啜りあげる。
何かが出そうな不安を抱えながら、アナルを吸われる感触に異様に昂っていた。

「ん、んあっ……ハァハァ」

襞を強く吸われた瞬間、腹の中が締め付けられるようにキュンと疼き、股間に集まった熱が堰を切ったように溢れ出してきた。

「くっ…うぅっ…!」

チンコが断末魔の叫びをあげるようにビクビク痙攣し、パンパンに張り詰めた先端がビクッと跳ねて、白濁汁をドロッと吐き出した。

「うんんっ……!」

腹の底から湧き出す甘い痺れが、瞬く間に体中を侵食していった。
歯を食いしばって快楽に浸っていると、親父さんは起き上がってチンコを掴んだ。

「っ……あぁ」

「アナル舐めでイクとはな、君は本当に感度がいいな」

思わず力の抜けた情けない声を出していたが、親父さんはニヤニヤしながら親指の腹で亀頭を撫で回す。
いったばかりのチンコを弄られたら……腰の奥がムズムズするような不快な擽ったさを感じる。

「っ、ま、待って……くださ……っ、擽ったい、あ、ダメ……です」

「はははっ、キツイだろう、だが……もう一押しだ」

逃れようとして藻掻いたが、拘束されていてはどうしようもなく、萎えたチンコは親父さんの口に咥えられてしまった。

「んーっ!」

敏感になった亀頭を舌先でクリックリッと転がされたら、壮絶と言っていいほどの辛さが襲う。

「っ、あ、や、やめっ……!」

反射的に体がビクビク痙攣した。

「我慢してじっとしてろ…、今からいい思いをさせてやる」

親父さんは片手でぐいっと体を押さえつけ、わざと体重をかけて竿をしゃぶった。

「やめっ、やっ……、お、親父…さんっ、お願い……しま……、あはあー」

声が枯れるほど叫んだが、親父さんはなかなかやめようとはせず、精も根も尽き果てた頃に何かが漏れ出してきた。
何だか分からないが、あまりに気持ちよくて脳みそまで蕩けそうな気がする。

「ふ、あぁ……っ」

「よーし、よし、潮をふいたぞ」

親父さんは起き上がって満足そうに言った。

「ハァハァ、あ……っ、ぐっ…」

潮と言われても……俺にはよく分からなかったが、尿でも先走りでもない物がダラダラと垂れ、革のパンツを濡らしていた。

「よく我慢したな」

俺は頭がボーッとして放心状態になっていたが、親父さんは拘束具を外し、イチモツにローションを塗っていった。

ああ、入れるんだな……と、惚けた頭でそう思っていると、亀頭がアナルにあてがわれ、太い竿が体内を押し広げて入り込んできた。

「くっあっ!んああーっ!」

放心状態だった意識が覚醒され、快楽に浸る体が即座に反応した。

「しかし……親父さんは色気がないな、わしと2人きりの時は信春と呼べ、いや……待て、ノブちゃんの方がいいか?」

親父さんは笑える事を言ったが、噴き出す余裕はなかった。

「あう"っ……、う"っああーっ!」

リングが前立腺をゴリュッと擦りあげ、強烈な衝撃が脊髄を駆け上ってくる。

親父さんの体が密着して揺れ動き、突かれるたびに快感が突き抜けていった。

喘ぎ声をあげて親父さんにしがみついているうちに、意識が混濁し始め、そのまま訳が分からなくなる筈だったが……耳元に荒らげた息がかかり、体の奥に広がる熱をはっきりと感じた。

「んぐっ……、ハァハァ、ぁ……」

気絶しなかった……。

「気を失わずにもったな、もう慣れたのか?はははっ」

親父さんは笑いながら言ったが、俺は竜治に慣らされたせいじゃないかと……惚けた頭の中で密かにそう思っていた。



体から熱が引いていくと、力が抜けて背中から手が滑り落ちた。

「そりゃそうと、さっき言った事だが……」

ぼんやりと天井を見ていたら、親父さんが話しかけてきた。

「…はい」

「ノブちゃんでいいな?」

「え…、あ、あの……」

「可笑しいか?わしは悪くないと思うんだが……」

今度こそ噴き出しそうになったが、親父さんは本気で言ってるらしい。

「いえ、あの……、ちょっと呼びにくいし…、信春さんじゃ…ダメですか?」

いくら2人きりの時限定でも、ノブちゃんはさすがに抵抗がある。

「うむ、ま、いいだろう、2人の時はそう呼んでくれ」

親父さんは納得して頷き、大きく息を吐いてぎゅっと抱き締めてきた。


「パパー、入っていい?」

すると、不意に翔吾の声がした。

「まだダメだ、黒木はどうした」

「ベッドで伸びてる」

「乱暴な真似をしたんだろう、あまり無茶をしたらだめだぞ」

「黒木がもっと強く突いてくれって言うから、希望を叶えてあげただけだよ」

「そういう時はな、ちゃんと反応を見ながら手加減してやるものだ」

「うーん、わかったよ……、じゃあさ、終わったら友也を部屋に来させて」

「ああ、わかった」


親父さんは翔吾が座敷に入るのを拒み、翔吾は俺の事を口にして立ち去ったが、俺はベッドに横たわる黒木の姿を想像していた。

「あの……」

「ん、なんだね」

「黒木さんって、年はいくつなんですか?」

「矢吹と一緒だ」

「そうですか…」

「黒木が気になるか?」

「あ、いえ、ただ年が気になっただけです」

「そうか、ま、たまたまとはいえ、手を出したのは翔吾だからな、ちゃんと面倒みてやるのも上に立つ者のつとめだ、ふっ……、そう再々邪魔されてはかなわん」


黒木の年は興味本位で聞いただけだが、親父さんはもっともらしい事を言った後で、不敵な笑みを浮かべて本音を漏らし、俺の頭を撫でてきた。

俺は親父さんと翔吾の間に立たされているが、それは大した事じゃなかった。

それよりも……テツにあんな真似をされた事にショックを受けていた。




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あきゅろす。
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