ヤクザ物and陵辱系小説男女物短編集(たまに更新します) ◆籠絡5(最終回) 高峯は試すつもりでアケミを抱いたが、アケミは素人とは思えない程性戯に長けていた。 小百合をそっちのけでソープへ通い、仮眠室で淫らな行為に及ぶ。 店長が不満に思いそうだが、その心配はなく、店長を含めて3Pをしていた。 アケミはペニスを2本両手に握り、跪いて交互にしゃぶる。 「アケミ、お前、マジでプロだな」 「たまりませんよ、高峯さん」 男2人は、アケミが舌を出して美味そうに竿を舐めるのを見て、顔を見合わせてニヤニヤ笑う。 その後はいつも通り肉欲にまみれて交わり、アケミはサンドイッチ状態になって悶え狂った。 アケミは嬢としても働いているが、顧客のみとっている。 こんな事がふた月も続けば、妊娠するのは当たり前だ。 しかし、高峯も店長もその事実を知らずにただ己の欲に浸るのみだった。 高峯がソープに行った日から数日後、小百合は組長宅に連れて行かれた。 腹には高峯の子を宿している。 「お前ら、先におっぱじめてな、わしはこっちをやる」 組長は幹部に言うと、布団の上で若い女を抱き寄せる。 小百合にはすっかり飽きてしまい、新しい女を手に入れていた。 キャバ嬢で年は18だ。 「ユリ、さあ、おっぱいを見せろ」 組長は完全にひひジジイと化してユリの顔を覗き込む。 「もう、エッチなんだから」 ユリは口を尖らせてこれみよがしに胸を揺らす。 「これ、焦らすな」 組長は服をズラし、張りのある乳房が露わになった。 小百合よりは小さいが、若いというだけで大概の男は吸い寄せられる。 「お〜、美味そうだ」 組長はユリを膝に抱き、おっぱいを吸った。 「あん、いやぁ」 ユリは嫌がる素振りを見せたが、足をバタバタさせてスカートがめくれた。 太ももが露出し、組長はすかさず肌を撫で回す。 「なにが嫌だ、さあユリ、たっぷりと可愛がってやる」 滑らかな肌に股間が猛り、ユリを押し倒してのしかかった。 小百合はその様子を横目で見ていた。 自分が飽きられた事はわかっているが、それなら、いっそこんな事から解放して欲しかった。 死んだような眼差しで幹部2人に抱かれている。 狂宴は数時間続いた。 小百合はアナルと秘部へ同時に種付けされ、惚けた顔をしたが、何気なく視界の中に組長が映りこんできた。 「ユリ、出すぞ」 「いや、中は駄目」 組長はバックで突いて種付けをしようとしたが、ユリは嫌がって前に這いずった。 「こらこら、わがままは許さん、お前はな、わしの妾にする」 だが、そう甘くはなかった。 組長はユリの腰を捕まえると、ペニスを奥に突き入れた。 「やっ、や、ああー!」 リングに抉られ、ユリはイキ果ててしまう。 「おお、イキおったか、よーし種付けだ」 組長はニヤリと笑い、力を入れて子宮口を突き上げた。 「んんう、やー、抜いてぇ、だめぇ」 ユリはたまたま危険日だった。 組長とは金目当てで寝ただけだ。 妊娠も妾もゴメンだったが、どぷどぷと精液が注入される。 小百合は膨らんだ腹を揺らして悲しげにため息をつく。 組長の事は好きじゃなかったが、あれほど自分を気に入っていたのに、今はユリに夢中になっている。 自分はなんだったのか、虚しさでいっぱいになった。 「おい、掃除しろ」 幹部のひとりが前に回り込み、小百合の口に亀頭をあてがった。 「あっ……」 小百合は言われるままにペニスを頬張る。 狂宴が終わると、クタクタになって帰宅する事になったが、高峯は迎えに来ない。 子分に車で送って貰った。 小百合が解放されない理由は、臓器売買で大金を得る為だが、小百合は何も知らずに高峯を愛し続けている。 部屋に戻った後、小百合は高峯の為に水差しとコップを用意したが、重く深いため息をついた。 今頃は……。 小百合は高峯がどこにいて、何をしているのか知っていたが、何一つ文句を言わずに黙っている。 今夜もいつもと同じように帰りを待つつもりだった。 一方、高峯は店長とアケミ、3人で散々楽しんだ。 シャワーを浴びて、すっきりした顔で裏口から店外に出る。 駐車場に向かって歩いて行くと、不審な人影が近づいてくる。 俄に緊張感が漂った。 人影はガタイのいい男だとわかり、高峯は警戒しながら車のそばにやって来た。 「よぉ、高峯」 不審な男は高峯に声をかける。 高峯が足を止めて男を見ると、それは見知った奴だった。 同じ稼業で田原という男だ。 「田原か、何の用だ」 知っているとは言っても、他所の組の人間で滅多に話をする事はない。 高峯は不信感丸出しで、ジロっと睨みつけて聞いた。 「お前の店に、ユリって女がいる筈だ」 すると、田原はユリの事を口にする。 高峯は嫌な予感がした。 女絡みで何か言ってくる時は、大抵ろくでもない話だからだ。 「ああ、それがどうかしたか?」 素知らぬ顔で聞き返す。 「ユリは兄貴の女だ、お前ら、ユリを散々玩具にして孕ませただろ」 田原の言った事はほぼ当たっていたが、何故こいつがそんな事を知ってるのか、高峯は怪訝に思った。 「さあ、知らねぇな」 ただし、こんな時は盛大にとぼけるに限る。 そもそも、店で働きたいと言ってきたのはユリの方で、自分から孕ませてくれとせがんだ。 ビッチのヤリマンが孕んだとしても、自己責任に過ぎない。 「仲間の女に手ぇ出すのは許されねぇ、あんたが知らねぇ筈はねぇよな、どう落とし前をつけるつもりだ?」 ところが、田原は高峯の話をまるっきり無視して、勝手に話を進める。 「だからよ、俺らは手ぇ出しちゃいねぇ、ユリは客を取ったんだ、言っとくが、あの女は淫乱もいいとこだ、自分から喜んで中出しさせたんだからな、ヤリマンじゃねぇか、そんな女に落とし前もクソもねぇわ」 高峯は認めるつもりはなかった。 自分達がユリとやった証拠はどこにもないからだ。 「ユリは兄貴に全部話してる、お前らに無理矢理やられたってな」 しかし、田原は有り得ない事を言い出した。 ユリが話したと言ったが、問い詰められて苦し紛れに口からでまかせを言ったのか? 「はあ? ふざけた事を抜かすな」 高峯はキレ気味に言い返したが、内心動揺していた。 なにか違和感を覚えたからだ。 「高峯、誤魔化そうとしたって無駄だ、お前らがユリと3Pをした事もバレてる、こいつはただじゃ済まされねぇぞ」 田原は決定的な事を口にしたが、高峯はそれで確信した。 「……くっ」 おそらく……こいつらは端からグルだ。 田原の目的は金に違いない。 高峯はユリが美人局だった事に憤り、険しい表情で拳を握り締めた。 「なあ高峯さん、あんたここんとこ馬鹿に金回りがいい、あんたの女房が一枚かんでる、どうだ、当たりだろう」 案の定、田原は金の事を出してきたが、遠回しに臓器売買の事を持ち出した。 高峯は苦虫を噛み潰したような顔をしたが、田原はそれをわかって来ていた。 「っ……」 怒りが込み上げてきたが、言葉が出てこない。 「ユリの事も金で手を打てる筈だ、1億、それでなかった事にしてやる」 田原は完全に足元を見ている。 「ちっ……、ざけんな!」 高峯はカッとなって田原に掴みかかろうとした。 「おっと、やっぱりそうきたか」 田原はスっと手を前になり、パンと乾いた音が響いた。 高峯は撃たれたと思ったが、一瞬の隙をついて女が目前に飛び出してきた。 「あっ……」 ドンと高峯にぶつかり、高峯は唖然とした。 女は地面に倒れ込んでしまい、高峯は女を見たが、その顔を見て血の気が引いた。 「さ、小百合……!」 慌ててしゃがみこんで抱き起こす。 「あ、あなた……、ごめんなさい」 小百合は胸の辺りを撃たれ、息も絶え絶えに謝罪する。 「何故だ、どうしてこんな所にきた! っの馬鹿が」 信じられなかった。 高峯はただ狼狽え、腹の膨らんだ小百合を抱き寄せる。 「私……愛してる」 小百合は弱々しく呟き、スーッと息を吐き出した後で静かに目を閉じた。 「え……、マジか? そんな……嘘だろ? 小百合、俺お前に……、お前……どうしてだ!」 高峯は小百合を好き放題弄び、金づるとして利用してきたが、小百合に一目惚れしたのは事実だった。 それを幸せにするどころか、地獄へ突き落とした。 突き落とした挙句、小百合は自分を庇って撃たれ、呆気なく死んでしまった。 小百合が最後に口にした言葉は、クズだと開き直る高峯に、途方もなく大きな罪悪感としてのしかかってきた。 高峯は泣く事などとっくに忘れた男だが、小百合を抱いて涙を流していた。 「小百合ー、うっ……」 自分のようなクズを守ろうとした。 美しかった顔は痩せてやつれている。 偶然目をつけて落とした女だった。 金に目が眩んで酷い目にあわせたというのに、小百合はいつも優しく出迎えてくれた。 荒んだ日々を送る中で、唯一まっとうな時間を過ごす事ができた。 もう小百合の手料理を食べる事はできない。 当たり前のように感じていた事は、当たり前じゃなかった。 高峯は小百合という女の存在が、自分にとっていかに大切だったか、失ってみて初めて気づいた。 「ふっ……、夫婦愛ってやつか? 笑わせてくれるぜ、臓器売買、お前らが裏で取引してる事は知ってる、その腹ん中のガキも売っぱらうつもりだったんだろう、誰のガキか知らねぇが、もしお前のガキだとしたら……高峯、おめぇは救いようがねぇ、我が子がバラバラにされんのを承知で、金に変えたんだからな」 田原は薄笑いを浮かべ、蔑んだ目をして言い放つ。 「ああ、その通りだ、だがな、お前に金はやらねぇぞ」 高峯は奇妙な位落ち着き払っていた。 まるで波ひとつない凪にいるような気分だった。 生気を失った顔で淡々と言い返す。 「そうか、だったら女房と仲良くあの世に行きな、金を払えねぇなら、てめぇ自身で落とし前をつけろ」 田原は高峯に銃口を向けたが、高峯は小百合を抱いて微動だにしない。 再び乾いた銃声が響き渡った。 高峯は頭を撃ち抜かれて即死した。 言葉を口にする暇はなかったが、心中で小百合に向かって『愛してる』と語りかけていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |