短編集BL小説(鬼畜、色々あり、1部長編あり)ちまちま新作を更新中
◇◆◇2代目はアイドル、8
▽▲▲▽
3Pをした後、恭平は澤地と佐野、両方にベタベタするようになった。
今日も学校へ行く前の朝っぱらから、廊下を歩く2人の間に入り込み、両方に腕を絡めてニコニコ顔だ。
「坊ちゃん、屋敷内じゃ控えねーと」
佐野が小声で言った。
「ああ、そうだな、屋敷内でベタベタすると目立つ」
澤地もそれに同調して頷いた。
だが、恭平は相変わらず全然気にしてなかった。
「いいじゃん、仲がいい事は悪い事じゃないんだし」
「おう、2人共、恭平もいたのか」
そこへ背後から声がかかり、澤地と佐野は思わず背筋が凍りついた。
それは組長の倉本大介だからだ。
組長は大体自分の広い座敷にいる事が多く、用もなく屋敷内をウロウロする事はない。
2人は不意に声をかけられてびっくりして焦ったが、何気なく恭平の手を腕から外しながら振り返る。
「おやっさん、なにかありましたか?」
澤地が組長に問いかけ、佐野は頭を低くして横についている。
「いや、あのな〜、叔父貴がな、息子が誕生日だから一緒に祝ってくれって言うんだ、だからよ、俺はちょいと出かけてくる、お前らも今日はきっちりやる事をやれ、こっちが下手にでたらつけあがるからな、ま、かと言ってやり合うのも面倒だ、そこら辺は上手く頼むぜ、あとは下の奴らの面倒を頼むわ」
組長は急な用ができて出かけるらしいが、実は、澤地と佐野も今日は懇意にしている組のカシラに招かれている。
但し、懇意とは言っても、それは最近になって和解した上での事で、油断はできない状態だった。
「澤地と佐野も出かけんの?」
恭平は2人のやり取りを聞いて澤地に聞いた。
「ええ、今日は用があって行かなきゃならねーんで」
案の定、二人とも留守にするようなので、恭平は頬を膨らませて不貞腐れた顔をする。
「みんな出かけちゃうんだ、つまんないな〜」
「なんだ恭平、お前、そんなに澤地と佐野が好きなのか?」
ついぶつくさ言ったら、組長が恭平に聞いてきた。
組長は別に意味もなくただ単純に聞いただけだったが、澤地と佐野の2人は顔が強ばっていた。
「うん、好き、2人共僕と遊んでくれるし」
恭平はくったくもなくニコニコ顔で答えたが、澤地と佐野は生きた心地がしなかった。
「おお、そうか、はははっ、2人もそんなに暇じゃねー、あんまりわがままを言うなよ」
組長は笑って言うと、恭平の頭をわしゃわしゃ撫でる。
「わかってるよ、パパ、気をつけて行ってらっしゃい」
恭平はおバカな子じゃない。
2人との関係がバレるような事を言うわけがなく、満面の笑みでお出かけする父親に声をかける。
ただそうは言っても、澤地と佐野は終始肝を冷やさずにはいられなかった。
「ああ、じゃ、澤地、佐野、あとは頼むぞ」
組長は2人に向かって言うと、踵を返して歩き出す。
一旦自分の座敷に戻って、出かける用意をしなければならないからだ。
「へい、わかりやした、どうぞお気をつけて行ってらっしゃいませ」
2人は深々と頭を下げて返事をしたが、内心心底ホッとしながら……上目遣いでこっそりと組長の背中を見ていた。
「じゃあ、坊ちゃん、さっき話した通り、俺らは出かけなきゃならねぇ、今日はお相手できませんが、坊ちゃんも学校なんで、真面目にお勉強なさってください」
それから、澤地の方が改めて恭平に向かって言った。
恭平はさっきはガッカリしたが、今日は登校日だからどうせイチャイチャできない。
気を取り直して聞いた。
「うん、まぁ〜仕方ないね、帰りは遅くなる?」
「はい、深夜になるかと」
澤地が答えると、恭平はまたガッカリした顔をする。
「そっか……、じゃあ仕方ない、あのさ、襲われたりして怪我しないように気をつけて」
しかし、それよりも2人の事が心配になってきた。
この稼業は綺麗事ではやっていけない世界だ。
いつ誰の恨みを買うか分からない。
恭平は2人が誰かに襲撃されたりしないか、それが心配だった。
「ご心配して頂きありがとうございやす、大丈夫っすよ、そんな簡単に殺られやしません、あのじゃあ、坊ちゃん……、さっき話した通り、俺らは出かけなきゃならねぇが、坊ちゃんも学校なんで、真面目にお勉強なさってください」
澤地は頭を下げて礼を言うと、恭平に学校の事を言ったが、そこのところは本気でそう思っていた。
先日、恭平とエロい事をしたばかりだが、澤地はやっぱり中学生らしくあるべきじゃないか? と、恭平を愛する反面、そんな思いを抱いていたのだった。
それは佐野も同じである。
その後2人は、子分や部屋住みの連中に見送られ、恭平よりも先に屋敷を出て行った。
……………
退屈な学校が終わり、ようやく自宅に戻ってきた。
「おかえりなさいませ」
恭平を出迎えたのはユズキだった。
「ああ、ユズキ」
「カバン持ちます」
「うん、ありがと」
すっと手を差し出され、恭平は学校のカバンを渡して礼を言う。
恭平はこんな感じで生まれた時から子分に世話を焼いて貰ってきたが、図に乗って偉そうにする事はなかった。
それは離婚した母親がカタギのお嬢さんだった為、恭平にきちんとした躾をしていたからだ。
恭平が部屋に向かって歩き出すと、ユズキは後ろについて歩いてくる。
2人はそのまま恭平の部屋に入り、ユズキは無表情にカバンを勉強机の上に置いたが、実はめちゃくちゃムラムラしていた。
先日3Pを盗み聞きして以来、恭平とヤリたくて仕方がなかった。
組長は滅多に部屋にくる事がないので安心だが、澤地と佐野が留守をする今夜がチャンスだと思い、今夜ヤルつもりでついてきていた。
恭平は何も知らずに何気なく壁際に立っていたが、ユズキは部屋に入ると同時にこっそり鍵をかけた。
それからすっと恭平に歩み寄ると、恭平の腕を掴んで壁に押し付ける。
所謂、壁ドン状態だ。
恭平はびっくりしてユズキの顔を見あげた。
「坊ちゃん」
ユズキは若さも相まって、最早、欲望が限界値を突破していた。
「……っと、ユズキ、なに?」
恭平は何がなんだか分からず、キョトンとしてユズキに聞く。
「坊ちゃん、すみません、俺……我慢出来ねーっす」
ユズキはいきなり恭平の唇を奪い、荒々しいキスをする。
「ん、んんっ……」
恭平は突然の出来事に驚いたが、乱暴で強引なキスをされて興奮してきた。
「はあ……、すんません、でも俺、坊ちゃんとヤリてぇ、抱きてぇんす、坊ちゃん、こないだカシラと佐野さんの3人で3Pしたっしょ? 俺、盗み聞きしたんす、すんません、だから……俺だって坊ちゃんとちょっとだけエロい事したし、坊ちゃんの事好きだし、めちゃくちゃヤリてぇっす」
ユズキは盗み聞きした事を明かして謝罪すると、自分の想いをストレートにぶつける。
「ユズキ、えへへ、うん、いいよ、あのさ、じゃあ、今からやろ」
恭平はユズキの股間がテントを張っているのに気づき、笑顔で即OKする。
ユズキとはまだ最後までやってないし、またしても好奇心が勝っていた。
「最後まで……いいんすか? 俺、初心者っすけど……」
ユズキはヤリたい気持ちが先走ってつい恭平に迫ったが、いざヤルとなると上手くやれるか今ひとつ自信がない。
「僕が教えたげる」
恭平は3Pをした事で自信がついている。
自分がリードしてヤレば大丈夫だと思った。
「そっすか……情けねぇけど、こればっかしは仕方ないっすね、じゃ、お願いします」
ユズキはアナルセックス初体験になるので、そこは恭平に頼る事にして、改めて頼んだ。
「うん、じゃあ、ヤレるように準備して来るからここで待ってて」
恭平は早速ヤル準備をする事にした。
まずは制服からジャージに着替え、それから下準備をする為に部屋を出て行ったが、鍵がかかっている事に気づいてクスッと笑った。
けれど、今はじゃれあってる暇はない。
その事には触れずに部屋を出た。
まだそんなにやってるわけじゃないのだが、段々慣れてきてシャワ浣も自分でできた。
仕上げにシャワーを浴びて部屋に戻ったら、ユズキはソファーに座っていたが、慌てて立ち上がろうとする。
「あ、いいよ、座ってて、ってゆーか……、ベッドに行く?」
恭平はまず部屋の鍵をかけ、ユズキがリラックスするように声をかけたが、ふと『どのみちベッドに行くんだから、そっちに行った方がいいかな』……と思い直して言った。
「あ、はい、わ、ドキドキする、ほんとに最後までやっていいんすか?」
ユズキはここまできて信じられない気持ちになり、立ち上がりながら聞いた。
「へへ、当たり前だよ、大丈夫、僕がリードするから、ほら、行こ」
恭平は『今夜は退屈な夜になるな〜』と思っていたので、ユズキが来てくれて大歓迎だった。
「はい」
ユズキをベッドに誘って2人してベッドに上がる。
ベッドに上がったら、2人で向かい合ってちょこんと座った。
恭平はユズキが手を出してくるのを期待したが、ユズキは手を出すタイミングが分からず、もじもじしていた。
「ふふっ、えへへ、ユズキ、さっきの勢いはどうしたの? 僕、乱暴にチューされて感じたのに」
恭平は緊張するユズキをリラックスさせる為に敢えて本音を明かす。
「そりゃ、マジっすか?」
ユズキは身を乗り出して聞いてくる。
「うん、僕、Mかもしんない」
恭平はほんとはよくわからなかったが、何となくそう思って言った。
「坊ちゃん、じゃあ、俺……」
ユズキは恭平がMだと聞いて火がついたように昂った。
恭平をガバッと押し倒してガバッと上にかぶさり、真上から恭平をじっと見つめる。
「あっ……ユズキ」
恭平は怖い位真面目な顔をするユズキを見て思わず固まった。
「ヤバい、興奮する」
ユズキはSっ気があったので、恭平が怯えたようにフリーズするのを見て堪らなくなり、恭平のジャージを雑に捲りあげる。
「ん、待って、面倒だし、もう全部脱ご」
恭平は早くヤリたいし、じれったくなってユズキに言った。
「はい、ですね、マッパになりましょう」
ユズキは頷いてすぐに脱ぎ始めたが、2人共ジャージを着ている。
あっという間に真っ裸になると、互いの裸を見て惹かれ合うように抱き合った。
「はあ……、俺、男に興味なかったんす、なのにすげー興奮するっす」
ユズキは股間を奮い立たせて口走り、言った直後に貪るようなキスをする。
「んんっ」
恭平はユズキの荒削りなやり方に感じまくりだった。
「ん、なあ、早くヤリたい、今のでチンコ勃っちゃった」
ユズキが顔を離したら、恭平はユズキの背中を抱いてねだる。
「あの、俺、調べたんす、トコロテンってやつ、あれをやってみたいんで、坊ちゃん、いきなりだけど……もうアナルに入れていいっすか?」
ユズキも恭平とセックスする為に色々調べていた。
その中で目をひいたのはトコロテンだ。
セックスしていかせる『トコロテン』というやつを是非やってみたかった。
「うん、イケるかわかんねぇけど、じゃあ、ローション持ってきてるから、これをアナルとチンコに塗って入れてみて」
恭平は必要な物をベッドに持ってきている。
ユズキにやり方を説明すると、ユズキは上から退いてやる為の準備にとりかかった。
「っと……、こうやって塗って」
ユズキは恭平の足側に回り込み、開脚して丸見えになったアナルにローションを塗っていく。
「んんう、塗るだけで……感じる」
恭平はアナルを触られて身を捩ったが、ユズキにはその姿がめちゃくちゃエロく見えた。
「坊ちゃん、エロいっす、あの、じゃあ……いきます」
ユズキはまるで誘引剤に引き寄せられる虫のように、フル勃起したチンコを躊躇なくアナルに挿入していった。
「うっ、あっ……」
カリ首がアナルを突破した瞬間、恭平は思わず体を強ばらせていた。
「痛いっすか?」
ユズキは心配になって聞いた。
「んんう、大丈夫、きていいよ、入れて」
恭平は痛いわけじゃなく、むしろアナルを抉られる感触に感じている。
「わかりました、んじゃ、全部いきます」
ユズキは安心してチンコを根元まで入れていった。
「はっ……、ああんっ!」
若々しい竿は硬さがあってザクッと突き刺さるような感触がする。
恭平は仰け反って喘ぎ声を上げた。
「わ、あ、入った、うわ……中、ヌルヌルで熱々で……たまんね」
ユズキは熱々の粘膜に包み込まれ、快感で身体中が熱くなった。
「ユズキ……、キス」
恭平は手を伸ばして恭平を求める。
「ええ、はい」
甘えるような仕草はユズキを益々やる気にさせた。
2人はベッドの上で重なり合い、ユズキの腰が動く度にぐちゅぐちゅと淫らな音が響いた。
ディープキスをすると、熱い息遣いと唾液が混ざりあった。
ユズキは若いだけに突き方が荒々しく、恭平は前立腺を突かれてイきそうになり、堪らずキスをやめて顔を離した。
「だめ、イク、出ちゃう」
苦しげに口走った直後にトコロテンをした。
恭平は自分でもイケるか分からなかったので、自分でもびっくりしていたが、精液がびゅるびゅると2人の肌に飛び散る度に快感が走った。
「あっ、僕いっちゃった、やばっ、き、気持ちいい」
「坊ちゃん……、トコロテンっすね、やった上手くいった、けどやべぇっす、アナルが締まる、俺もいっていいっすか?」
ユズキは恭平がトコロテンして嬉しかったが、恭平が射精するとアナルが締まる。
自分もイきそうになってきた。
「いいよ、な、中に出して……」
恭平は息を乱して答える。
「いいんすか? なんか腹を壊すとか? 大丈夫っすか?」
ユズキは恭平を気遣って念の為聞いた。
「うん、僕はお腹壊さないタイプみたい、だから大丈夫」
恭平はユズキの背中を抱き締めて答える。
「じゃあ、いきます」
ユズキは安心して力強くラストスパートをかけた。
「あっ、あっ、あっ!」
恭平は激しく揺さぶられ、あまりの勢いに目が眩んだ。
「イクッ……、あ、ああ、坊ちゃん」
ユズキは恭平をギュッと抱いてチンコを奥に突き込み、びゅるびゅると射精した。
「ん……、ハァハァ、中に……出てる、ユズキ、気持ちいい」
恭平はあったかいザーメンを受け止めて満たされた気分だった。
「俺も……めちゃくちゃ気持ちいいっす」
2人は抱き合って幸せを感じていた。
恭平にはユズキを含め、澤地、佐野、間宮や他にも手をつけた子分がいる。
特定の相手と付き合っているわけじゃなく、表向きはあくまでも2代目と子分の間柄だが、恭平は立場なんか関係なく、みんなの事が好きだった。
翌日学校があるという事もあり、この夜は事を終えたら後始末してそれで終わったが、ユズキは恭平と別れるのが名残惜しく、部屋を出る前に濃厚なキスをして別れた。
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