[携帯モード] [URL送信]

短編集BL小説(鬼畜、色々あり、1部長編あり)ちまちま新作を更新中
NEW!◎紙一重2
▽▲▲▽


上津は薄暗い部屋で毎日鬼藤に抱かれた。
部屋の上部にある小さな格子窓から入る明かりを見て、その日の天気を知るような日々だ。

暴力をふるわれる事は全くなくなり、食事も人並みに食わせて貰った。
鬼藤に抱かれる以外やる事がない為、腕立て伏せをしたり、腹筋をしたりして筋トレをした。
そのお陰で身体は元の逞しさを取り戻していった。

鬼藤も、上津がすんなり自分を受け入れるようになった為、段々油断するようになり、たまに鍵をかけずにやったりした。
上津にとっては逃げるチャンスだったが、上津は敢えてすぐには実行に移さず、鬼藤が完全に油断しきるのを待っていた。



そんなある日、この日は夜になって鬼藤がやって来た。
鬼藤は真っ直ぐにベッドに座る上津のところへ行く。

「おい、こっちぃ向け」

隣に座ると、上津の肩を抱いて片手で顔をグイッと自分の方へ向け、貪るようなキスをする。

「んっ……」

上津は鬼藤の背中に片腕を回し、スーツの上着をギュッと握った。
唇を吸い返して、興奮気味に舌を絡めたが、次の瞬間、鬼藤の鳩尾に思いっきり拳を叩き込んだ。

「ぐっ!……て……めぇ」

鬼藤は上津を睨みつけ、腹を押さえてその場に崩れ落ちた。
部屋の鍵はかけてない。

上津は床に倒れ込んで気絶する鬼藤をそのままに、急いで靴を履いてドアを開け、真っ暗な階段を駆け上がった。
地上に出たら屋敷の裏に回り込み、裏口に向かって走ったが、扉を開けようとした時に2人の子分に見つかってしまう。

「こいつ、逃がすか!」

「待てこらぁ!」

2人は同時に襲いかかってきたが、上津は1人に思い切り蹴りを入れて倒し、もうひとりも立て続けに鳩尾をぶん殴った。
子分2人は呆気なくダウンして、気を失って地面にぶっ倒れている。


上津が拉致られてから既に3ヶ月が過ぎていたが、上津はようやく鬼藤の手から逃れる事ができた。
裏口から外に出たら、ケツ持ちをしているオカマバーに向かった。
そのバーはお世辞にも綺麗だとは言い難いニューハーフ達が働いている。
上津がよりによってそんな店に行くのは、店のオーナーが、ケツ持ちしている店の中で1番信頼出来る人物だったからだ。

しばらく走って店に到着すると、裏から入ってすぐにオーナーの部屋に行った。
すると、オーナーはデスクに向かって椅子に座っていたが、物音に気づいてソッコーで振り返る。
濃いアイラインをひき、長いつけまつ毛をつけた目を見開いて、びっくりした顔で上津を見あげた。

「えっ? 嘘ぉ〜、上津さん、あなた生きてたの?」

オーナーの名前は八代元太というイカつい名前だが、八代はまるで幻でも見るような気分で目をうるうるさせている。

「ああ、なんとかな」

上津は異世界から戻ってきたような気がしていた。
『なんとかな』と答えたのは、『なんとか生きていた』と言ったつもりだったが、あの日々がいかに狂った状況だったか、現実世界に戻ってきて改めて思い知った。

「あ……、やだ、あたしてっきり死んだと思って、っていうか、真庭さんが殺られたんじゃないかって言ったの、だからてっきり……、でも生きてたのね? ちょっと……」

八代は立ち上がって上津の真ん前にやってきた。

「な、なんだよ」

上津が『なんだ?』と思っていると、八代はいきなり上津の胸板や背中を撫で回してきて、上津は思わず半歩後ろへ下がった。

「ほんとかどうか確かめなきゃ」

八代は『ひょっとして幽霊じゃないの?』と思って確かめたかったのだが、悪い癖が出て邪な気持ちも少々混ざっていた。

「あのな……、どさくさに紛れて触るな」

上津は呆れ顔で言う。
八代は過去にもたまにそういう事をしていたからだ。

「あらやだ、バレちゃった? あははっ、ごめんごめん、でも……本当によかった、生きててよかった、うっ……」

八代は悪びれもせずにケラケラと笑ったが、急に感慨深くなったのか、じわっと目に涙を浮かべて泣き出した。

「おい、泣いたら顔がぐちゃぐちゃになっちまうぞ」

上津は気遣い無しでストレートに言う。
八代は短髪でガチムチ体型だ。
それで顔だけ濃厚な化粧をしている為、泣いたら冗談抜きで化け物になる。

「そ、そうね……、でもいいの、後で直すから、そんな事より上津さん……やっぱりあなたが仕切らなきゃだめよ、真庭さんじゃ駄目」

八代は特に気にするでもなく、それよりも真剣な表情で上津に訴えた。

「奴が俺の代わりをしてるのか?」

上津はもうわかってはいたが、一応確認した。

「ええ、今の所代理って事だけど、お宅の親父さんも『これ以上待って音沙汰がないようなら、真庭に若頭をやらせる』って言ってるみたい、うちの若い子が若い衆が遊びに来た時に聞き出したの、でもね、その若い衆は酔った勢いで言ったの、『真庭さんはカシラの器じゃねー、俺らに無茶な事を押し付けてくる、俺らはカタギを脅してまで金を踏んだくるのは嫌だ、上津さんならそんな真似はしなかった、できるだけ角が立たねーように上手くやるんだ、だからよ、頭ごなしに俺らを毛嫌いする奴でも、上津さんが交渉すれば上手いこと丸め込む事ができた、そこんとこが根本から違う』って、でね、『ここだけの話、俺らは真庭さんがカシラになったら、指を詰めてやめる覚悟でいる』って言ったらしいの」

八代は今まで客とトラブルになった際など、上津に何度も助けられている。
上津の人柄に惹かれているのもあるが、どのみち上津の味方である事は間違いない。
黒龍会の現状をありのまま話した。

「はあー、そうか……」

上津はひと通り話を聞いて『やっぱりそうか……』と、ため息をつく。

「てゆーか、上津さん、あなた今までどこにいたの? 噂じゃ西和会に拉致られたって聞いたけど、あれはほんとなの?」

八代はふと疑問に思って聞いた。

「わりぃが、それは話したくねー、兎に角、俺にはやらなきゃならねぇ事がある、わけぇ衆に指を詰めさせるわけにゃいかねぇしな」

しかし、上津はあの悪夢のような日々を思い出したくない。

「そうなの……、わかったわ、じゃあ、細かいことは無しにして……、あなた、もしかして組には行かずにここへ来たの?」

八代は上津の表情からその心情を察し、その辺りは深く追求せずにもうひとつ気になる事を聞いた。

「そうだ」

上津も八代が自分の味方である事は十分わかっている。
話せる事は話しても構わないと思った。

「あのさ、あたしがこんな事言うのは筋違いだとはわかってるけど……、ひょっとしたらあなた、真庭さんと何かトラブってたんじゃ?」

すると、八代は的を射るような事を言う。

「ま、否定はしねぇ」

トラブっていたわけじゃないのだが、トラブったのは事実だ。
上津は言葉少なに認めた。

「やっぱり……、あたしね、あの真庭さんって人、どうも好きになれなかった、なにか分からないけど……腹黒さを感じるの、あなた、もしかして……あの人にハメられたんじゃ? だって、聞いた話によると、真庭さんと事務所に行って、その後、真庭さんと別れた後に居なくなったって言うじゃない、どう考えてもおかしいわ、だけどあの真庭さんって、下には偉そうにするけど、親父さんの前じゃ凄く従順に従ってるし、なんか嫌な人だなって思ってたの」

八代の勘は冴えている。
真庭の邪心を見破っていた。

「あのな、八代さん、あんただから言うが、ハッキリ言って……その通りだ」

上津はさすが八代だと、感心しながら八代の問いに頷く。

「え、じゃあ……、真庭さんに薬でも盛られたの? だってあなたは喧嘩じゃ負け無しな人なのに、西和会かどうかそれは置いといて、それで誰かに拉致られてたのは確かなんじゃないの?」

八代はまるで見ていたかのようにピタリと言い当てる。

「ああ、そうだ」

上津は投げやりに答えたが、鬼藤の事は別として、そこまでわかっているなら、この際それ以外の事は全部打ち明けようと思った。

それから2人は、腹を割って話をした。


「じゃあ、逃げてきたのね?」

「ああ」

「うちに真っ直ぐにきたって事は、真庭さんに復讐する為、ね、そうなの?」

「ああ、だからよ、しばらくここに置いてくれねーか?」

「ええ、もちろん、いいわよ、だけどあなたひとりでそんな事……、だって、組の人達は真庭さんの仕業だと知らないんでしょ? それで復讐なんかしたら、あなたが逆に責められるんじゃ?」

「かもな、だとしても奴は許せねー」

「気持ちはわかるわ、でもそれなら全部バラして、真庭さんの仕業だったって親父さんに言ったらどう?」

「あんたもさっき言ったじゃねーか、奴は自分より格上の奴に取り入るのが上手い、それによ、拉致られてた間に俺がどんな目にあわされたか、それを話さなきゃならなくなる、親父はそういうこまけぇ事にうるせー質でよ、1から10まで話さなきゃ納得しねぇんだ、中途半端な話をしたら怒りを買っちまう、けどよ、俺はたとえ親父の怒りを買って永久追放されたとしても、真庭に借りを返さねーと気がすまねーんだ」

「あら……そう、お宅の親父さんも意外と扱いが難しい人なのね、だけどあなた……相当酷いことをされたのね、けど、あなたがそこまで覚悟してるなら、あたしはあなたに協力するわ、住み込み用の部屋がひとつ空いてるから、そこを使って」

「ああ、助かるわ、わりぃな」

「なに言ってんの、あたし達は特別な仲なんだから、当たり前よ」

「特別な仲か、ははっ、まぁそういうことにしとくわ」


話し合いは難なく進み、上津はこの店に潜伏して真庭に復讐する事となった。
できるだけ無関係な仲間を巻き添えにしたくなかったので、真庭がひとりになる時を狙いたい。
真庭の動向を探りながら機会を待つ事になった。
上津は店の2階にある部屋を借りて、できるだけ人に見られないように身を潜めていた。
食事や着替え、掃除などの世話は八代が献身的に尽くしてくれる。
八代は自分はオーナーだから店に出る必要もなく、時間は自由に使える。
だからこそ、自分が上津の世話を焼きたかったのだが、それだけじゃなく、復讐の手助けもしたかった。
そこで、店の若い子を使って真庭の動向を探らせた。



この日の夜もいつも通り、夕飯を届けに上津の部屋に行った。
すると、上津はたまたま風呂からあがったばかりで、腰にタオルを巻いただけの姿を晒している。
八代は鍛えられた逞しい裸体を目の当たりにして、股間が一気に熱くなってきた。
『そんなこと考えちゃ駄目』と思い、淫らな気持ちを打ち消しながら料理を乗せたトレイをテーブルに置くと、上津はなにを気にするでもなくテーブルの前に座り、八代に向かって話しかける。

「すまねーな、この恩はいずれ返す」

上津は献身的に尽くす八代に対して申し訳なく思っていた。
けれど、八代は上津の男の色気ムンムンなオーラにあてられてしまい、股間のボルテージが急上昇し、衝動を抑えきれなくなった。
理性などどこかに吹っ飛び『これは絶好のチャンスよ』と思って、さりげなく上津の隣に座り込む。

「あたしはいいの、いいんだけど……恩を返すの、今じゃ……駄目?」

八代は上津の背中に手を回し、反対の手で胸板を撫で回す。
それがどういう意味なのか、上津がわからない筈がない。

「俺とヤリてぇのか?」

上津はまどろっこしい事が嫌いな質なので率直に聞いた。

「っと……」

八代は潤んだ瞳をして迷っていたが、たまたま上津の乳首が目に入った。
近くでよく見てみれば、大きくてエロい乳首をしている。
そんなのを見てしまったら、益々ヤリたくなるに決まっていた。
怒らせてしまう可能性もあったが、それを覚悟で思い切って言った。

「ええ、あたしブスだけど、こう見えてタチなの、あのね、お尻までとは言わないわ、ただ、あなたを抱かせて欲しい、お願い」

上津は鬼藤にヤラれた事を忘れたかったが、身体はあの時に植えつけられた快楽を覚えている。
今でも時折アナルが疼くのだ。

「そうだな……、ぜってぇ秘密にする事と、やったからと言って惚れた腫れたは無しだ、単にヤルだけなら最後までやって構わねー」

八代がタチだと言うなら、いっそ恩返しに抱かれてもいいと思った。

「えっ、マジで? 嘘でしょ? 本当にいいの? 本当に本当に……あなたを掘っちゃって、そんな事して大丈夫なの?」

八代はまさかそこまでOKしてくれるとは思わなかった為、鳩が豆鉄砲を食らったような顔で何度も聞いた。

「ああ、やった事はねーが、ヤルなら準備するわ、その位俺だって大体知ってるからな」

上津は未経験だと嘘をつき、さも素人だと言わんばかりに、知識だけはあると言った。

「あら、そうなの、そりゃそうね、ああいう稼業をしてると、あたし達みたいな人間とも関わるし……、じゃあ、お願い、浣腸はあたしが用意するからちょっと待ってて」

八代は嬉々として浣腸を取りに行った。
上津はその間、『これでいいのか?』と迷いが生じていたが、身体は既に期待で昂っている。


八代が戻ってきたら、上津はすぐに下処理を済ませていった。
それからベッドに行き、互いに真っ裸になって抱き合ったが、八代は滅多にない機会に張り切っていた。
キスから始め、エロい乳首をいやらしく舐めまわしていく。
ぷっくりと勃ちあがる乳首はそそられるものがあり、八代が鼻息荒くちゅぱちゅぱ吸うと、上津はビクッビクッと反応してシーツを握りしめる。

「上津さん、エッチな体……」

互いの勃起ちんぽが肌に触れ、先走り汁が肌を濡らしている。
八代は体をズラし、脇腹を舐めて股間のイチモツへ舌を這わせていった。

「は、うっ……」

上津は痛い位張り詰める竿を舐められ、顔を赤らめて身悶えする。
出来るだけ不慣れなふりをしようとしていたのだが、八代は異様に感度のいい上津を見て『誰にヤラれたのかはわからないけど、監禁中に掘られたんじゃないのかしら?』と密かにそう思っていた。
セックスの経験は八代の方が遥かに上回っている。
いくら上津が隠そうとしても、隠しきれるわけがなかった。
それでも八代は上津の事を思いやり『アナルに指を入れていい?』と問いかける。
上津が『構わねー……』と答えると、八代はローションを垂らしてアナルを解していったが、上津の穴は欲しがるようにスルリと指を呑み込んだ。

「んうっ! っ……あ」

上津は久しぶりの感触に体に電気が走ったようになり、思わず八代の背中を抱き締めた。
八代は体を少しだけ下にずらし、片腕で上津を抱いて片手を下に伸ばしている。
指をアナルに入れてヌチャヌチャとアナルを解していったが、アナルの感触と上津の反応、その両方からアナルセックスの経験有りだと判断していた。

「上津さん、大丈夫? 痛くない?」

それでも、さも初体験の人間を気遣うかのように上津に聞く。

「だ、大丈夫だ、八代……構わねー、ちんぽをぶち込め」

上津は指だけでは物足りなくなり、未経験のふりをする事など忘れて口走った。

「わかったわ、あたしもちんぽギンギンなの、じゃあ、いくわよ」

八代にとって上津の経験がどうだろうが、そんな事はどうでもいい事で、すぐに上津の股を割って腰を入れると、勃起したちんぽをゆっくりとアナルに入れていった。

「……っ! あ”っ……、あ”あ”っ!」

上津は仰け反って喘ぎ声をあげる。
脱走してまださほど経ってはいないが、上津の身体は生ちんぽを歓喜して受け入れる。
八代は感じまくる上津を見るだけでイキそうになったが、トロトロに絡みつく肉壁が堪らない。

「あぁっ……、き、気持ちいい、気持ちいいわ上津さん、たまんない」

上津を抱き締めて無我夢中で腰を振った。
ヌチャヌチャと、静かな部屋に卑猥な音が響き渡り、2人の熱い吐息が混ざり合う。
八代はオネエ言葉を使っているが、今夜は素顔のままだ。
パッと見、短髪でガチムチの男らしい男に見える。
そんな八代にズボズボ突かれたら、上津の身体は鬼藤に抱かれた時に戻り、身体中が痺れるような快感に支配されてしまう。
股間のイチモツがピュッと精液を飛ばし、同時にメスイキしてしまった。

「あ”あ”あ”ーっ! た、たまんねー! 八代、俺は……俺は……、ザーメンぶちまけろ、俺ん中にたっぷり入れてくれ」

鬼藤に叩き込まれたあの強烈な快楽に襲われ、八代の背中に爪を立てて懇願する。
八代もギュッと締まるアナルに限界を迎えていた。

「わかったわ、あたしももうダメ……イク、イク!」

八代はオネエ言葉で焦るように口走ると、ゴッツイ腕でしっかりと上津を抱き、力強くズコズコ突いた末にドスン!と奥を突いて止まった。
びゅるびゅるっと放たれるザーメンは、上津の体内を真っ白に染める程大量だ。
上津は流れ込むあたたかなザーメンを受け止め、体をガクガク震わせていた。

「ハァハァ、や……八代……」

頭がぼーっとなって思考が回らない。
射精する度にゆさゆさと揺れ動く八代を、惚けた顔で抱いていた。
八代は射出する快感にうっとりと目を細めながら、上津は監禁中にアナルセックスを叩き込まれたんだと、身をもってそう確信していた。

「上津さん、あたし、詳しい事は聞かない……、聞かないけど、あたしで良かったらいつでも相手になるから、体が我慢できない時は遠慮なく言って、あっ、いえ、違うのよ、誤解しないで、あたし……あなたに惚れたりしないから、しないけど、好感を持つのはありでしょ? だから……あなたを抱きたい」

たとえ無理強いだとしても、1度アナルセックスの快感を知ってしまったら、それを忘れ去る事は難しい。
オネエでゲイだからこそ分かる事だ。
八代はめいっぱい気を使って上津に言ってみた。

「ハァハァ、あ、ああ……、そうか、情けねぇな、ははっ、わかったよ」

上津は脈打つちんぽを感じながら、『やっぱ隠すのは無理だったな』と思い、苦笑いを浮かべて八代の誘いに乗った。

「上津さん……」

八代はそんな上津を見て無性に愛おしさが込み上げ、衝動的に上津の唇を塞いでいた。
上津はケツ持ちのヤクザで若頭という立場だ。
本来ならびびるような相手だが、上津だけは違っていた。
下手に威張り散らしたりせずに、自分達のようなオカマでもバカにせずに接してくれる。
八代にとっての上津は、ひとりの人間として好きだと思える相手だった。
気持ちがぐんぐん昂って貪るように唇を吸い、舌を入れて上津の舌を擽ると、上津も興奮気味に舌を絡めてくる。
2人の間には、通常の愛とは違う形の愛があった。
求め合う身体を互いに止める事ができず、濃厚なキスを交わして互いに肌をまさぐっている。
夕飯が冷めてしまうが、今は食欲よりも肉欲が勝っていた。
八代のちんぽは上津の中で再びムクムクと張りを増し、上津は両足で八代の腰を挟み込んだ。

もう言葉は要らない。
八代は軽くキスをしながら動き出し、上津は突き入る肉塊に喘ぐ。

「っ、はあ、もっと来い、遠慮はいらねー」

「ええ、わかったわ、あたしだって、あなたのアナル、気持ちよすぎて堪らない」




2人はその後、気が済むまでセックスに没頭した。







[*前へ][次へ#]

2/17ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!