Snatch成長後編BL(完結) 33、おバカなリバップル ◇◇◇ 翔吾との事は保留にした。 1日また1日と、新店長降臨の日が近づいてくる。 不安だが、こういう事は深く考えない方がいい。 土日が過ぎて、明日は青木の家に行く予定だが、仕事帰りに例のコンビニへ立ち寄った。 夜中だし、客は誰もいない。 敵は……いないと思ったら、すっとレジの脇に立ち上がった。 不意にニョキっと現れたので、ちょっとビクッとなったが、しゃがみこんで何かゴソゴソやっていたようだ。 「いらっしゃい、いつもありがとね」 ニコニコ顔でめちゃくちゃ愛想良く言ってくる。 アレを確かめたいが、あんまり愛想がいいから切り出しにくい。 しかし、勇気を出してレジに歩み寄った。 「ん、何かお探しですか?」 「いえ……、聞きたい事があります」 「はい、なんでしょう?」 「俺の勤め先を誰に聞いたんですか?」 よし、やっと聞けた。 「ああ、ニューハーフパブね、シャギーソルジャー、それはね〜、プライベートな話になるから、悪いけど〜、ヒ ミ ツ」 だが、店長はキモイ言い方をしてニヤリと笑った。 髭の剃り跡が青くなってるのが、気持ち悪さに拍車をかける。 「あの……」 「それさ〜、知りたい?」 もったいつけて聞いてくるが、知りたいから聞いてるんだ。 「そりゃ、はい」 「じゃあさ、今度お店に行くから、君が同席してくれる?」 すると、店長は条件を出してきた。 「俺がですか?」 「駄目?」 「いや、まあー……」 店に来るなら客だ。 客になってくれるのは有難い。 だけど接客するとなると、近距離で話をする事になる。 「駄目ならいいよ、今日はなにを買いに来たの? 猫ちゃんのおやつかな?」 店長は執拗に迫る事はなく、話を変えた。 知りたいが……迷う。 どうすべきか苦悩していると、誰か客が入ってきた。 「いらっしゃいませ〜」 「おお、友也じゃねぇか」 店長は客に声をかけたが、寺島だった。 「寺島さん、どうも」 一応挨拶した。 「ああ、なんだ、猫の餌か?」 「まあー、そんなところです」 寺島がいたら話しづらい。 ひとまず、この続きはまた次回だ。 「猫の餌はこっちだぞ、ほら、来てみな」 寺島は親切に案内してくれる。 「あ、はい……」 場所は知っているが、わざわざそこへ行って手招きするから、知らないふりをして歩いて行った。 「兄貴から聞いたぜ、2匹も飼ったんだってな、事務所の物置で生まれた猫だ」 テツから話を聞いてるようだが、俺は地味に寺島の事が気になっていた。 「はい、そうなんですが……、あの〜、寺島さん、前にチラッと見た彼女、あの人とは結婚するんですか?」 「ああ、まあな……、向こうの両親にゃ挨拶済ませてる、ただな、本人が自信ないって言うんだ」 「それって……やっぱ組の事で?」 「ああ、うちは親父が独り身だしよ、姐さんいねぇから、なにかにつけて呼び出されるこたぁねぇ、あるとすりゃ兄貴分の嫁だが、マンションに住んでるのは、火野の兄貴と松本の兄貴だけだ、水野の兄貴は浮島だからな、格上とは言っても、無理に付き合う必要はねぇ、で、火野の兄貴んとこは友也、お前の姉ちゃんだ、お前の姉ちゃんは優しい、威張りくさって何か言ってくるようなタイプじゃねぇ、問題は……松本の兄貴だ、あの姐さんは……ちょっとな、俺は苦手だ」 どうやら、鈴子の事が引っかかってるらしい。 「あの〜、確かに俺も初めは唖然としましたが、あの鈴子さんはあんな風にズケズケものを言うけど、意外とサバサバしてて、悪い人じゃないですよ」 付き合ってみれば、案外いい人だったりする。 「そうか? まあーだとしても、見た目からして迫力満点だ、うちの店で働いてたが、デブ専御用達だからな、いや、見てくれを腐したら……松本の兄貴に叱られそうだが、友也、お前だから言うが……俺はよ、こんな風にてめぇが太ってるから、あの手のデブスは見るのも嫌だ」 寺島は声を潜めて言った。 「あ〜、はい……、そうっすか」 そこは好みの問題だから、これ以上鈴子を擁護しようがない。 「だからよ、千尋はマンションに住みたくねぇって言ってる、そうは言ってもよ、あのマンションは家賃が破格に安いし、事務所も近い、その上周りを気にする事もねぇ、俺は気に入ってる」 寺島は名前を出して言った。 「千尋っていう名前なんですね?」 「ああ、内原千尋って名前だ」 「そうっすか〜」 話の流れで彼女の名前を知る事になったが、思った通り、彼女はマンションに住むのを嫌がってるようだ。 「ま、ここでグダグダ話してもキリがねぇ、店の店長の事も聞いたが……、また機会がありゃ話すわ」 「あ、はい……」 寺島は片手を上げて向こうへ歩いて行ったので、俺も猫達のおやつを選ぶ事にした。 適当なやつを何種類か手に取ってレジに行ったら、寺島がやってきた。 「あ、寺島さん」 台におやつを置くと、店長はごく普通にレジを打ち、俺は金を払った。 「へへっ、ビールを切らしててな」 寺島は俺と入れ替わってビールを台に置いた。 「またお腹が出ますよ」 「ああ、少しは控えてる」 「そうっすか〜」 話をしながら、それとなく店長の様子をうかがったが、さすがに寺島の前じゃ手を握ってこなかった。 寺島と一緒に店を出て、それぞれの車に乗り込んだ。 窓ガラス越しに『先にいけ』と手を振ってきたので、先に車を出してマンションの駐車場に向かった。 駐車場に着いたら、それぞれの場所に車を止めた。 車を降りて寺島と一緒に歩いていると、パッとライトが当たり、1台の車が駐車場に入ってきた。 テツの車だ。 「あ、兄貴……」 車は所定の場所にスーッと止まったが、寺島はテツの車の方へ走って行った。 俺はテツを待つ事にしてその場にいたが、寺島はテツが車を降りる前から頭を下げている。 テツが降りてきたら、ご丁寧にもう一度頭を下げた。 「ご苦労さまです」 「ああ、お前も今戻って来たのか?」 「そうっす」 「例の物件はどうなった、上手い事手打ちになったか?」 「あ、はい、初めはごちゃごちゃ言ってましたが、こっちの話に乗らなきゃ向こうにとって不利になる、ちょいと強気に出たら、おとなしく引き下がりました」 「そうか、ご苦労だったな、ああ、もう行っていいぜ、早いとこ部屋に帰って休みな」 「はい、それじゃ、失礼します」 2人はシノギの事を話していたが、テツに言われて寺島がこっちに歩いてきた。 「友也、またな」 寺島は一言言って通り過ぎ、次にテツがやってきた。 「友也、お前も帰りが一緒になるとはな、へへっ、行こうぜ」 テツは軽く背中を叩いて促してくる。 「うん」 頷いて、一緒にエレベーターに向かった。 翔吾には悪いが、俺はこうやってテツと共に歩くのが好きだ。 テツに置いて行かれそうになって、慌てて追いかけた事が何度もあるが、不思議な事に、テツの背中を見たら無性に追いかけたくなる。 多分、これから先もずっと変わらない。 部屋に戻ったら、2匹が纏わりついてきた。 「ニャー」 「へへー、コラ、いい子にしてたか?」 テツが次郎長を抱き上げた。 「じゃ、俺は弟分だ」 なので、俺は次郎吉を抱っこした。 そのまま2人して、何となくソファーへ歩いて行き、いつものように隣同士で座った。 「ははっ、こいつ〜、噛み付いてきやがる」 次郎長はテツの膝でひっくり返り、手にじゃれついている。 「次郎吉はおとなしいな」 次郎吉は俺の膝の上に座っているが、背中を撫でたら気持ちよさそうに目を細める。 「兄弟でも違うもんだな、俺は兄弟いねぇからよ、よく分からねぇが、こうして猫を見てたらそう思うわ」 「うん、性格って違うよな」 「けどよ、お前と姉ちゃんは似てるかもな」 「あ、そうかな? 姉ちゃん、怖ぇからな」 俺は姉貴の方が性格キツいと思う。 「そりゃ弟だからじゃねぇのか? 生まれた時からずっと一緒にいるんだ、喧嘩したりするだろうし、時にはキツく当たったりするだろ」 「うん、まあー、そうかも」 確かに子供の頃は……俺には命令口調だったが、みんなに威張り散らしてるわけじゃなかった。 「ふう〜、ま、今夜はゆっくり出来る、お前は明日、カマ見習いしてるダチの所に行くんだろ?」 テツには明日行く事を話してある。 「あ、うん」 「ま、頑張るように発破をかけてやれ、慣れてきた頃がやべぇからな」 青木からは、どんな具合か話を聞いてみるつもりだ。 「うん、そうする、っと〜、あのさ……、猫はもういいだろ?」 それよりも……猫達にはソファーへ降りて貰う。 「ん、ああ」 ソファーに寝転んで、テツの膝に頭を乗せた。 「へへー、ここは俺の縄張り」 「なんだぁ〜、縄張りを主張しやがったな?」 「うん、だってさ、こーんな事も出来るし〜」 股間を後頭部でグリグリやり、シャツの上から乳首を摘んだ。 「お前な〜、すっかり変態になっちまって」 テツは苦笑いして言った。 「そりゃそうだ、あんたの影響をモロに受けてんだから」 弄ってたら乳首が勃ってきた。 「こら、そんな事したら、しゃぶらせるぞ」 「ふっ、やって欲しい?」 テツは偉そうに言ったが、勝つ自信は余裕である。 「コノヤロー、またディープスロートをやる気だな?」 「当たり前だろ、必殺技だし」 「畜生〜、あれをやられたら瞬殺だ」 負ける事はわかってるらしく、悔しげにボヤいたが、俺はこの際……是非あれをお願いしたい。 「なあリバ、交代して」 せっかくゆっくり出来るんだし、これを逃したらまた先延ばしになる。 「うーん……、用意がな、めんどくせぇんだよな〜」 「あのさ〜、そのめんどくせぇ事を俺はちょくちょくやってるんだからな、あんたはたまになんだから、いいだろ?」 自分ばっかし楽をしようったって、そうはいかない。 「そりゃまあー、いいけどよ〜」 なんとかOKしてくれそうだ。 「んじゃ、やってきて」 「はあ〜、ああ、わかったよ」 よし、上手い事リバに持ち込む事ができた。 テツは渋々用意をしに行ったが、久々の交代だ。 興奮して既にナニが勃っている。 待つ時間すら焦れったい……待ちきれない。 スーツを脱ぎ捨て、シャツもパンツも靴下も、全部脱ぎ捨ててテツを偵察しに行く事にした。 シャツとパンツ、靴下は洗うから、それだけ持ってこっそりと浴室へ歩いて行く。 浴室は……まだ入ってないようだ。 手にした洗濯物を洗濯機に投げ入れ、突き当たりのトイレの前に立った。 きっとこの中で、便座に座っているに違いない。 ドキドキしてきたが、もし今ドアを開けたら、いくらテツでも恥ずかしがるだろう。 そんな姿は……見たいに決まっている。 それに、もう随分昔の話になるが、テツは俺に恥ずかしい思いをさせた。 その時の復讐だ。 生唾を呑み込んで、そーっとドアノブを掴み……素早く回して力いっぱい引っ張った。 「あっ」 だが、ガタンと音がしてドアは開かない。 「ばーか、こんな事もあろうかと、予め鍵ぃ閉めてるわ、残念だったな」 テツは『ざまあみやがれ』と言わんばかりに言った。 「くっ……」 さすがは霧島の幹部、危機管理は徹底している。 「くそ〜、見てやろうと思ったのに〜、ずりぃ」 だったら、シャワ浣をやってやる。 「んなもん、誰が見せるか、ついでにウォシュレットでやっとくか、おめぇ、ぜってぇシャワ浣やるって言うつもりだろ」 けど、読まれていた。 「くう〜、ケチ」 「なははっ! お前の考えそうな事はお見通しだ」 ことごとく惨敗だ。 これじゃ復讐は到底叶いそうにない。 けれど、マッパで悔しがっていても時間の無駄だ。 潔く諦めて、先にシャワーを浴びる事にした。 頭と体を洗い終わったら、テツが入ってきた。 「おう、もう済んだのか」 「うん、先に出てる、ベッドで待ってるから」 タチ役はいい。 楽な上に気分があがる。 「待ちな」 出ようと思ったら後ろから抱き締めてきた。 「ん?」 「お前も用意しろ」 何かと思えば、予想外な事を言う。 「え〜、俺も?」 「ああ、お前がやったら即交代だ」 「やっぱタチやりたいんだ」 「そりゃそうだ、俺は……親父の事は置いといて、タチ一筋できたんだ、やられるより、やりてぇに決まってる」 「せっかく楽ができると思ったのに」 「いいじゃねぇか、お前は慣れてるから用意も早いだろ、トイレでシャワ浣まで済ませてくりゃ、簡単だ」 「わかったよ……、んじゃやってくる」 シャワーを浴びた後だし正直面倒だったが、テツは掘りたいようだし、即交代するのも悪くないような気がする。 用意をする為に外に出た。 ベッドでまったりと待機するのは無しになったが、テツが言ったように用意は慣れている。 速やかに済ませてテツが待つベッドに向かった。 テツは腰から下に薄い掛け布団をかけて、ヘッド部分に寄りかかって座っている。 猫2匹が我が物顔でベッドに上がり、ゴロゴロと寝そべっていた。 次郎長と次郎吉が居るのは毎度の事なので、気にせずにテツの横に入った。 「へへっ……、さっきの続きだ」 肩を抱き、かがみ込んで乳首にダイレクトアタックだ。 片側をしゃぶりながら反対側を指先で弄ったが、テツは涼しい顔をしている。 「なあ、感じる?」 どう答えるかはわかっていたが、敢えて聞いてみた。 「さあな〜」 案の定、あからさまにすっとぼけてる。 じゃあ……と思って股間に手をやったら、チンコはがっつり勃起していた。 「勃ってんじゃん」 テツは感じてると思われるのが嫌なんだろう。 だから、なんでもないふりをしている。 「そりゃあな、そこは俺とは関係ねぇ」 また誤魔化した。 「へぇー、関係ねぇんだ」 テツはいっつもこうだ。 俺は感じてるとこを見てみたいが、とは言え……リバをOKしてくれたわけだし、そこは突っ込まずにおこう。 チンコを扱きながら乳首を舌先で弄んだ。 乳輪をなぞるのと乳首を弾くのを交互にやるが、間に甘噛みを挟み込んで強弱をつける。 「へっ……、段々上手になるな」 テツは俺の頭を撫でて褒めた。 「だろ? 俺だって努力はしてるんだ」 嬉しくなり、起きあがって軽くキスをした。 「で、次はどうするんだ?」 すると、薄い笑みを浮かべて試すように聞いてくる。 「舐めたい」 だったら、やりたい事がある。 「なんだ、ちんぽか?」 「違う、ケツ」 1度だけやった事があるが、あれ以来やらせてくれない。 「あのな、わりぃ事は言わねぇ、そんな事はやめておけ」 やっぱり難色を示す。 「M字開脚じゃなくていい、うつ伏せでもいいからさ、な?」 本当はうつ伏せはやりにくいのだが、我儘を言ったら拒否られるので、1番抵抗感が薄そうな体勢を言った。 「ったくよ〜、わかった、ちょい待て」 テツは意外とあっさりOKした。 今夜は機嫌がいいらしい。 眠りこける猫達を起こさないように、静かに動いてうつ伏せになった。 さっそくケツの方へ移動して声をかけた。 「じゃ、いくよ〜」 「あ〜」 テツは腕を枕にして、気の抜けた返事を返す。 尻臀を開いたら、かがみ込んで顔を埋め、舌を伸ばしてアナルを舐める。 「う"〜、う"〜」 なんだか分からないが、テツは変な声で呻いている。 構わずに襞を舐めまわし、舌を尖らせてドリル攻めをやった。 「くっ、くう〜」 呻き声のトーンが変わったが、アナルは濡れ光ってヒクヒク蠢いている。 めちゃくちゃエロい。 衝動的に指を入れてみた。 「ちょっ、待て〜」 テツは後ろに手を回してきた。 「痛い?」 唾液で濡れてるから大丈夫だと思ったのだが、焦って指を抜いた。 「いや、痛くはねぇが……、やるならローション使え、デリケートゾーンだからな」 「デリケートゾーン? ぷっ……、ああ、うん、わかった」 ちょっと笑えたが、言われてみれば確かにデリケートゾーンだ。 ローションを使う事にした。 ローションを塗りたくって再びアナルに指を入れ、前立腺を攻めていった。 硬くなってる箇所が前立腺だ。 指の腹をあてがい、強すぎず弱すぎず加減しながら押していると、テツは体を強ばらせて呻いていた。 親父さんに開発されてるから、実は結構感じるようだ。 「う"〜、この感じ……、忘れかけた記憶が蘇る、俺は受けにはならねぇぞ、な、ならねぇ、はあ、うっ……、俺はタチだ、こ、こんなの……認めねぇ」 苦しげにブツブツ言ってるが、自分自身と戦ってるらしい。 「大丈夫だよ、テツを掘るのは俺だけだから、なあ、このままやっていい?」 アナルは指を挟みつけてるし、テツが苦悩するのを見ていたら、チンコが痛いくらい張り詰めてきた。 「お、おう……、やっちまえ」 テツは男らしく潔く言った。 「うん、じゃあ、やる」 チンコにローションを塗りたくったら……いざ挿入だ。 腕をついて被さり、尻臀の間にチンコを挿し込んでアナルに入れていった。 「っ……、くっ、くうっ……」 テツはまた体をかたくしていたが、熱い粘膜が包みこんでくる。 じわーっと快感が広がってきたが、尻臀が下腹部にぷにぷに当たって気持ちいい。 それに、テツは足を閉じた状態だから、アナルがぎゅっと締まる。 「やべぇ……」 動かずにはいられなくなり、背中にかぶさって腰を揺らしていった。 「うっ、うっ……」 テツは突く度に呻いている。 「なあ、気持ちいい?」 どうなのか聞いてみたい。 「うっ、くっ、あ、ああ……、それなりだ」 それなりって……微妙だが、きっと照れ隠しなんだろう。 「そっか、俺はすげー気持ちいいよ、やっぱりさ……、タチもいいな」 肩や首、目についた場所にキスをしてアナルを突いた。 リバは滅多に出来ないから、感動も入り交じって尚更気持ちいい。 あっという間にイキそうになってきた。 「な……、もうイクよ」 動きを早めながら口走った。 「あ、ああ……、くっ……」 背中に張り付いてラストスパートをかけ、ピークに達してひときわ強く貫いた。 「うっ、テツ……、最高……」 上がってきた熱を放ったら、痺れるような快感が走った。 「う"っ……」 テツはひたすら呻いているが、きっと感じてくれたに違いない。 もし苦痛ならソッコーで文句を言う筈だ。 興奮がおさまるまで、肌にキスをしていた。 落ち着いたら体を離し、テツの横に寄り添って寝たが……テツは向こうに向いている。 じっと動かずにいるので、背中に腕を回してみた。 「なあ、まさか……痛かったりしねぇよな?」 心配になって声をかけた。 「ああ……、痛かねぇ、前より上達した」 テツは向こうに向いたまま答える。 「よかった、でもさ、何故そっちに向いてるんだ?」 顔を近づけて聞いた。 「それはな……、交代だ〜!」 「うわっ!」 いきなりガバッとかぶさってきて、びっくりした。 「今のでガチガチになっちまった、前置き無しで突っ込むぜ」 テツは起き上がってチンコにローションを塗りたくり、素早く正常位の体勢をとった。 俺は受けに慣れているが、テツはタチのベテランだ。 ガチガチに勃起した竿が腸壁を抉りあげ、淫らな衝撃が体中に波及した。 「うあっ!」 「はあ〜、へへっ、やっぱりこっちがしっくりくる」 テツは上にかぶさると、体を揺らしながら笑顔で言った。 「そ、そっか……」 反り返る竿がいい感じで当たり、テツの背中を抱き締めた。 「よし、へっへー、チューして攻めてやる」 テツは意地悪な顔でニヤリと笑い、言ったそばからキスしてきた。 「んんっ……」 頭を腕で抱き込み、ディープキスをしながら腰をグラインドさせ、亀頭が前立腺を狙って突いてくる。 このやり方は昔っからテツの18番だ。 やる側も苦しい筈だが、タフなだけに耐えられるらしい。 前立腺をガシガシ突き上げられ、舌を絡められて息がしずらくなる。 さっきテツの中で果てたばかりだが、チンコが空イキしたような状態に陥った。 酸欠になって何も考えられなくなったところに、前立腺の快感が襲ってくる。 死ぬかと思うくらい苦しいが、とんでもなく気持ちいい。 唇の隙間から呻き声が漏れ、マジで死ぬと思ったら……テツは顔を離して動きを止めた。 「っは……、はあ、はあ、どうだ、参ったか」 息を乱しながら聞いてくる。 「うん……、参った」 脈動を感じたら負けを認めたくなり、めいっぱい抱き締めて素直に頷いた。 「猫が起きなくてよかったわ、奴らがうろついてちゃ、安心出来ねぇ」 テツは猫達の事を言ったが、2匹はベッドの端の方で折り重なって寝ている。 「うん……、そうだな、チンコを狙うから……怖ぇ」 次郎長と次郎吉は、俺達の赤裸々な営みを見ている筈だが、2匹にとっては全てが遊びだ。 チンコをガブリとやられるのは困るが、たかが猫とは言っても……俺達にとっては家族みたいな存在だし、いい潤滑油になっている。 肌を密着させて快楽の余韻に浸りながら、これからも宜しくって、心の中で2匹に向かって呟いた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |