[携帯モード] [URL送信]

SMILE!
真樹先生



真樹先生に手を引かれ、保健室まで向かった。保健室に行っても手を離してくれず、


「……あの、真樹先生?」

「なぁに?」

「…手、離してください」


ニッコリ笑った真樹先生は、手を離すわけじゃなく、むしろ強く握ってきた。


「嫌。久しぶりにはっちゃんに会ったんだもん。今のうちに触っておかないとね?」


力が強くて、離そうとしても無理だ。諦めよう…


「…あの、真樹先生、質問いいですか…?」

「どうぞ」

「…さっきステージにいたの、生徒会ですか?」


少し気になった事。
毎回、あんなにうるさかったら迷惑じゃないか…?


「そうよ。はっちゃん、何も知らない?」

「……はい。仕事に、支障ないから」

「まあ、はっちゃんだしね。簡単に説明すると、この学園には、三つの組織があるの」


三つ?
生徒会と、あと二つはなに…?


「一つは生徒会ね。ステージにいた五人がそうよ」

「……うるさかった」

「あれ、いつもの事よ?」


いつもあんなんだったら、おれ確実に死んでる。


「二つ目が風紀委員会ね。生徒会の後に紹介したんじゃない?」

「…風紀……あと一つは…?」

「紅よ」

「…くれ、ない…?」

「そう。はっちゃん、この学園の名前は?」

「…こうさき…学園」


紅に咲で、紅咲。
正直、おれは学園の事何も把握してない。


「紅っていう名前はね、紅咲学園から取られたの」

「…紅、は何するんですか?」


生徒会と風紀は何となく分かるけど、紅って何だろう?


「ぶっちゃけ、生徒会と変わらないのよね」

「…え?」

「生徒会に対立してるのが紅なのよ。生徒会に文句を言うのが紅。風紀は中立の立場なんだけどね、どっちかっていうと生徒会寄りなのよね」


…えっと、生徒会と紅が対立してて、風紀は中立…だけど生徒会寄り。
何となくだが、わかった。


「紅はね……、んーやっぱり、はっちゃんには言いたくないわ」

何だ、それ
紅が何だ?気になる。


「……真樹先生、教えて下さい」

「いーや。はっちゃんには、そのままでいて欲しいの」

「…おれは、ずっと、おれです」

「はっちゃんのそういう所、好きよ?」


微笑んだ真樹先生は、かなりかっこよかった。



[まえ][つぎ]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!