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SMILE!
2



「紅とか生徒会の事は、桐也に聞いた方がいいわ」

「…どうして、ですか?」

「桐也は生徒会担当なのよ」


初耳だ。桐也先生は自分の事、あんまり話さないから。


「だから桐也の方が詳しいわ。ちなみに風紀の担当は、はっちゃんが苦手な楢木先生よ」

……、
楢木先生はおれを嫌ってる教師の一人で、何かと睨んでくる。


「…紅は、誰なんですか…?」

「それがね、今はいないの」


困った顔の真樹先生も、かっこいいなと、この時思った。


「……今、は?」

「紅の担当はすぐに変わるの」

「…どうして、ですか?」

「紅の奴らがね、気に喰わないからって担当を変えるのよ。……三日持てば、いい方」


三日って。
何が気に喰わないんだろう?教師って大変だ。


「もう、この話はおしまい。はっちゃんの顔色良くなったし」


やっと手を離した真樹先生は、そっと頬を撫でた。


「…真樹先生、ありがとうございました」

「いーえ。お礼はこれでいいわ」


ちゅ、と。
一瞬唇同士が触れた。


「っまき、先生…!」


気付いた時には、すでに遅い。
真樹先生に、セカンドキスまで奪われてしまった。



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あきゅろす。
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