[携帯モード] [URL送信]
青い鳥(時かけ 千昭)



「え」

突然の事に何も反応できなかった。何か言葉を紡ぎだそうとしても、掠れた喉から発されるのは「え」とか「あ」とか、単語にすらならない音だけ。


聞いてないよ。そんなこと。

「だって、言ってねーし」
「言ったら、お前止めるだろ?」

苦笑いしながら言う彼。留学とか、そんなの…そんなのって無いよ!!嘘だとは分かる。でも、私にそれを問い詰める資格なんて無いんだ。きっと何か理由があるのだろう。

一度決めた事は曲げない彼の事だから、私が何を言っても聞かない事は分かる。長い付き合いではないけれども、好きだった人の事は分かるものだ。



今まで、あんなに馬鹿やってきたのに。

一緒に先生に反省文書かされたこともあったけど、あんなに楽しかったのに。

真琴だって功介だっているのに。


彼といる時間が私の幸せだったんだ。小さすぎて気づけなかった幸せ。気づかなかった過去の私と、止めることの出来ない今の私を心の中で叱咤する。


青い鳥


(目が何度さめても、枕もとの鳥籠は空っぽだった)


──―――――


何が書きたいのかよく分からなかった。
軽く原作沿いのつもり。

千昭が未来に帰る前に夢主にだけ別れを言いに来てくれてたらいいな、という妄想の産物。


2011/05/06




あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!