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打倒、恐怖政治 (オリジナル 大竹)



「ねぇ、何群れてるの?」

猫のように自由で、猫のように鋭い目つきの彼と言えばこの学校で一人しか居ない。

恐怖の風紀委員長。雲雀恭弥。廊下を観月と二人で歩くという美味しいシチュエーションの中、彼と遭遇してしまった。

「あ、雲雀君。見回りご苦労様ー」

えっ、観月って雲雀とも知り合いなのかよ。お前どんだけ罪な女なんだ。

「そこの草食動物は何?」

俺の事か?

「ふーん。肉食動物に成り切れない草食動物ってところだね」

足先から頭の頂点までじろりと見て、雲雀はそう一言呟いた。

た、確かにそうだけどよ。観月に対してはチキンになる自分が居る事は薄々気付いていた。気付いただけで、克服する事は出来ないのだから意味は無いが。

沢村。スカート短いよ。校則違反だから。」

「え、短い?これで?」

観月がくるりと回転しながら自分のスカートを確認する。ふわりと舞い上がったスカートからちらりと覗く足が心臓に悪い。

「僕に文句を言うつもり?今度見つけたら噛み殺すよ」

雲雀は、俺の方をちらりと見る事もなくその場を去って行った。

もしかして、雲雀はこれ狙いで?だなんて深読みした考えが頭を過ぎる。観月のスカートひらりだなんて中々出来る体験じゃない。

くそ、雲雀もライバルか。なんでこんなに敵わないような相手ばっかなんだよ。瞼の奥がじわりと熱くなる。

「ねぇ、大竹君。これで短いと思う?」
「いや、短くねぇだろ。ちょうどいい長さだと思うけどな」

観月に似合う長さだ。という言葉は飲み込んで。こんなんだから、いつまでたっても前に進めないんだろうな。

「だよねー。雲雀君ったら会う度に短い短いって言うんだよね。他の子の方がずっと短いのに」

それはあれか?「僕以外に生足見せる気なの?」という独占欲か?許せん、雲雀恭弥。


「それにね、『君にスカートは似合わない。ズボンでもはいてなよ』だなんて言うんだよ?自分でも足が太いと思うけどさ…いくらなんでも酷いよね」

…まさかの予想的中。もう言葉を返す事も出来ない。

ただ、心に掲げるは



打倒、恐怖政治


(権力には逆らえねーよ)
(大竹君、どうしたの?)
(ん?あぁ、観月。俺は負けないからな)
(へ、へぇ。そうなんだ。頑張ってね)

――――――

片想い万歳。恐怖政治万歳。

大竹君は一応、復活の世界の住人という事にさせていただきます。


さて…

またしても、桐葉様のリクにお応え出来ない作品となってしまいました。この未熟者め、と私を罵って下さっても構いません←

私が満足のいく作品を書くまで、しばらくは大竹君夢を書き続けると思いますのでご了承下さい。

2011/01/22




あきゅろす。
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