猫じゃらし(海賊 煙)
「ねぇ、スモーカー」
「あ゛ぁ?」
スモーカーは自分の名前を呼んだ女を振り返った。そこには、電々虫で遊んでいるレノアの姿があった。
「暇」
「一人で遊んでろ」
これでもレノアはスモーカーの上司。何故かスモーカーの部屋によく遊びに来ているのだった。
「ねぇー。ひまー」
「仕事しろ。仕事」
「スモーカーが構ってくれるならするー」
はぁ、全く。スモーカーはため息をつきたくなった。そもそも何故コイツはここにいるんだ。
「もしさー。私がここでスモーカーを誘惑したとしたらどうするー?」
珍しくレノアが真剣な顔をしてこちらを向いた。
「・・・お前にはまだ早い」
スモーカーはそう言ってレノアの頭をくしゃくしゃっとした。レノアは口を尖らせて必死にそれを直した。
「スモーカーの意地悪。馬鹿。人でなし」
「おい」
猫じゃらし
(誰が馬鹿だ。誰が)
(いひゃいっいひゃいっ!!、ごめんなひゃい)
(まぁ、悪くないかもな)
(ん?)
(お前はそれでも年上か?)(うぅ・・・)
2010/08/29
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