ジェムストーン
2
アメリカのとある大豪邸のとある部屋に、7歳くらいの男の子と女の子がいた。
その子達は、そっくりな顔をしており、気持ちよさそうに寄り添って寝ていた。
『……見つけた』
『そうだね。やっと僕達のマスターになる者が見つかったね』
『ええ。早く迎えに来て欲しいわ』
『……長い間、探し続けた子達だもんね』
嬉しそうに話し合う二人。その姿は、ひどく整っていた。
だが、髪の色と瞳が、人間ではない事を証明していた。
その二人は、紅く長い髪に紅い瞳をした女と銀に近い白色の髪に金の瞳をした男なのだ。
『待ってるわ。だから必ず迎えに来てね』
『二人を待ってるから』
誰かに話しかける二人。
『『 』』
「ん〜」
眠っていた双子の片割れが起きたのに、続きもう一人も目が覚めたようである。
「ふぁ〜。おはよ〜」
目をこすりながら、女の子が言った。
「おはよう」
それに男の子も答えた。
そして、二人は顔を見合わせた。
お互いに聞きたい事があるみたいだったが、その内容も何となくわかっていた。
「「ね〜。もしかして、不思議な夢見なかった?」」
同時に聞く二人。息がぴったりであった。
「やっぱり、見たんだ? 目覚める直前に、二人の名前呼ばれたもんね」
「うんうん。でも、何だったんだろう?」
「「う〜ん」」
少し二人とも考え込んだ。
「……わかんないけど、待ってるって言ってたから、きっと時が来れば会えるよ」
しばらくして、そう女の子が言い出した。
「そうだね。とりあえず、母さんに聞いてみよう」
「うんうん」
とりあえずの結論を出した二人は、その話をすべく、母親を探し始めた。
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