ジェムストーン
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ドール――人間と共に成長する綺麗なモノ。
マスターと一心同体であり、ドールにもレベルにより能力の差はあるが、ドールの能力を引き出せるのかどうかはマスター次第である。
人間と同じものを食べるが、マスターから注がれる愛情が一番の栄養であり、愛情がなければ枯れて死んでしまうのである。
一般的なドールは、シードと言われるもので、ランクはいろいろあれど、みなが手に入れる事のできるモノ。
そんなドールと共に成長するのが当たり前な世界に金で買えないモノがある。それが、ジェムストーンである。
何故、ジェムストーンが金で買えないのかと言うと、精霊の魂を宿したドールで、マスターを選ぶのである。
選ばれない限りジェムストーンを手に入れる資格はない。しかも、マスターがいないモノは人前にあまり出ない。
故に、ジェムストーンは、幻のドールとなり、その存在自体伝説となりつつあった。そもそも、ほとんどシードと変わらないのだ。
唯一のシードとの違いは、その気になれば、マスターを守る事が出来るという事である。
区別できる者は、ジェムストーンのマスターとなった者とその他少数だけ……。他の者は区別がつかない。
……これもジェムストーンが、伝説のドールとなりつつある理由かもしれない。だが、確かに存在するのである。
何故なら……。
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