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比翼連理の契り
突然の辞任 2

「今後のことは考えてある。我は皇帝の地位から退く。後継者もいる」

 静寂の中、ルシエルは続ける。

「……そなたが次の皇帝だ」

 話していたティリューラを指名した。

「えっ?」
「我以上に力のあるそなたなら魔界を治められるであろう。……魔界のことは頼んだぞ」

 そう言うと皇帝は立ち上がり自室へと歩いていった。
 残った側近達はしばらくの間、呆然と立ち尽くしたままであった。

 ただ、ルシエルを長いこと支えてきたエルデだけが何かに気づいたようである。
 そして、ルシエルの部屋へと向かった。


 コンコンコン。


「ルシエル様、いらっしゃいますか?エルデです。入ってもよろしいでしょうか?」
「いいぞ」
「失礼します」

 エルデは部屋に入った。



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あきゅろす。
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