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3P

「別れてからすぐに彼女出来たらしいのになんで今頃ってやつだね。だから気にしなくて…」

「気にするって普通にっ!──晶さん俺が言いたいことわかってる?」

「………」

「元彼が逢いたいから会いに来るって言ってる場所に自分の彼女を送り出す男の気持ちってわかる!?」

「わ、かる…」

夏希ちゃんはあたしのうなじに顔を埋めたまま溜め息を吐く。


「晶さん…俺には地元に帰るなって言えないからっ──」


「──……」


「言えないから晶さんから帰らないって言って欲しいんだよっ……わかってよ!そこをっ…」


「……ごめん…」


「謝るのはどっちにとればいいの?…」

「親の顔は見たい…し、友達にも会いたいから…ごめん夏希ちゃん…」


夏希ちゃんの口からやり場のない溜め息が聞こえてくる。

夏希ちゃんはあたしを離すとベットに横になってあたしに背を向けた。


「もうっ…」

「……?」

「マジで手錠かけて監禁したいっ…」


「………」


壁に向かったまま、夏希ちゃんはそんな言葉を強く吐いた。



「夏希ちゃん…」

「……」

あたしは壁を向いた夏希ちゃんの背中にぴったり身を寄せた。

「ごめんね」

取り合えず謝っておこう。

同窓会は正直行きたいわけで…
だから行かないってのは無理──。


学生時代、かなり仲の良かったあたしの学級は、纏め上手な委員長の丸山のお陰か、毎年地元で同窓会を開いていた。

もちろん多恵ちゃんとあたしは毎年出席組み。

そして高槻だけは今回が初めての出席になる──


あたしは夏希ちゃんの背中を後ろから抱き締めた。


さあ困った…拗ねてしまった夏希ちゃんの機嫌をどう直そうか──


肩幅のある後ろ姿。細身に見えてたけどこうやってみればやっぱり男だ。


抱き締めた背中に頬を充てて体温を味わうようにおでこをすりすりした。

夏希ちゃんは腰に回っていたあたしの手に自分の手を重ねてきた。


上から覆った手の平でぎゅっと握り締め、指を絡めては手の甲を撫でる仕種を繰り返す。

まるで肌の感触を確めるかのように──

暫くそうしていると夏希ちゃんはくるっとあたしの方を振り返った。

あたしの背中に夏希ちゃんの腕が回ってぎゅっと抱き締める。

胸に顔を埋めるようにしてあたしも夏希ちゃんに抱きついて、胸板に頬擦りした。



この細いのにしっかりとした胸板があたしは好きだ。

案外逞しい。


前にスパイ役をしたとかで結構な筋トレをしたらしい。


なんでもスパイスーツがピッタリして身体のラインに凄く気を使ったのだとか……


地味に大変なんだな役作りって…

あたしを抱き締めるノースリーブのシャツから出た上腕の筋肉に、思わず見とれてしまいそうになる。


あたしはぎゅっと抱きつくと、夏希ちゃんの大きく開いた襟ぐりの胸元に唇を押し充てた。


空気を含んだ音が軽く鳴る。


夏希ちゃんがそれに合わせてぴくりとなる。


それがなんだか面白くてあたしはふふ、と笑いながら何度も同じ事を繰り返した。


「……っ…ああっもうっ!──そんなことしたらヤりたくなるって…っ」


「ごめん」

ついついやっちまったい…


ちと反省。。。


夏希ちゃんに頭上から怒られたあたしは、目の前の胸板にしがみついて大人しくなった。


「晶さん……」


「ん?…」


「……っ…そこでやめるのズルくない?…」


「……?」


あたしのつむじに顔を埋め、唇を押し充てボソリと言う。

あたしは真上にあった夏希ちゃんの顔を見上げた。

途端に覆い被さる夏希ちゃんに唇を強く塞がれる。


おりょ?

スイッチ入った?


「……っ…もう、晶さんて…やることかわいくてたまんないっ…」


「あっ…っ…」


モソモソと動き始めた夏希ちゃんの手があたしの胸をまさぐった。




我慢してた分、少し荒々しい──

それがなんだか興奮する。


首筋に潜り込んでキスをしながらたまに甘く噛んでは舌を這わす。

ぞくぞくとした甘い痺れ…


夏希ちゃんの熱い息。

隠る熱を吐きながら低く掠れた声で囁く言葉に身体中が疼く…


「晶さん…すき…っ…めちゃくちゃ好きっ…」


急ききる呼吸。時おり苦し気な夏希ちゃんの表情が月明かりを背にして色っぽく艶めく…



ああ、スイッチ入っちゃったね──

これは禁欲解禁全開だわ…


情熱的な夏希ちゃんの言葉責めが今夜は聞けそな気がする。


熱い唇が胸元を這う。

少しでも声を漏らそうならそこを集中的に犯し始める。

キスの雨を肌に受けながら少しずつ身に纏っていた布を剥ぎ取られ、見つめては覆い被さる夏希ちゃんの熱い責めはあたしの肌を震わせたっぷりと濡らしていた。


指先が下衣の中に潜り込む。

そこに触れた瞬間、夏希ちゃんの動きが止まった。


「…濡れすぎっ……」


そんな怒らなくても──

赤い顔で強く訴えてくる。


濡れるのはしょうがない…


「夏希ちゃんのせいじゃん…怒んないでよ…」


「……っ…ホントに俺のせいっ?…元彼のこと考えなかったっ?…」


赤い顔して悔しげに下唇を噛む。


「………」


「なんでそこで黙るわけっ?…もう、晶さんどんだけ俺を不安にさせるっ?…ほんとたまんないっ──…」


ガバッといきなり抱き締めてきた。




あたしもたまんない──


ほんと萌える──

夏希ちゃんて初やつだ──


また…
濡れてきちゃった…



「ああっ…」

夏希ちゃんの指先があたしの敏感な粒の頭を捕え優しく擦り上げてきた。


「あうっ…気持ちイっ…っ」


夏希ちゃんの 愛撫は凄く情熱的なのにとても優しい。


あたしの反応をしっかりと確めながら、一ヶ所の性感体でも探るように指先を這わせる。


粒の頭だけを小さく撫でて円を描く。痛みにも似た強い疼き──


夏希ちゃんの指の動きに合わせて、あたしの膝がビクビクと痙攣する。


そしてまたたっぷりの蜜を溢れさせた。


渇いた摩擦にならないように夏希ちゃんの指先があたしの蜜を絡めては小さな赤い粒に擦り付けてまたじんわりとした愛撫を送る。


「晶さんのここかわいい…すごく勃ってきたね」


「……っ…ああ…」


気持ちいい──

優し過ぎる愛撫。

夏希ちゃんはやっぱり手慣れてる。


首筋には荒く熱い息を吹き掛けながら指先は入念な動きを繰り返す。



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あきゅろす。
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