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晶さんが開いた赤い花の粘膜に橙色の照明があたる。

てらてらとヌメリを帯びて妖しく光るそこはまさに純水な蜜の宝庫とも言えるべき量を滴らせていた。

「こんなに濡らして…っ…」

顔を近付けて覗き込むとあまりの淫らさに歯痒さが込み上げる。

愛し過ぎて虐めたい

矛盾な感情を持ち合わせたまま、俺は紅い舌を伸ばした。

「ああ…」

指で責めたようにして粒の先だけを尖らせた尖端で優しく擽る。

小さいくせに、舌先が当たる箇所によって感度がかわるらしく、晶さんの声を聞きながら俺は自分舌を遊ばせた。

粒を揺らす俺の舌の細かい動きに晶さんの声が切ない吐息に変わり始める──


「あ、あっ…やっ…夏希ちゃ…っ」

「なに?…ここ気持ちいい? もっとする?」

「んんっ…シてっ…」

「──…っ…」

言わせておきながらその言葉に興奮する。

求められるままに晶さんの脚を押し広げて顔を擦り付けるように俺は粒の尖端を舌先で弾いた。

「やあっ…イっ…それしたらイッ…っ」

「いいよイッて」

何度でもイカせてあげる──

大好きな人の感じる姿は魅力的で堪らない。



身悶えて嬌声が上がる度に俺の猛りが反応する。

指だけなんて言わず俺の全部を使って感じさせたい──

俺だけの躰で果てを魅せる

晶さん──

アイシテル

ダイスキ

ダレニモワタサナイ


縛りつけて

愛という毒をたっぷり注いで俺に狂わせたい


「はあ…っ…晶さんっ…濡れすぎっ…どんなに舐めても間に合わないじゃんっ…」

「ああっ…だって気持ちいっ…っ」

イキかける度に晶さんの背中に力が入り腰が浮く…

イッていいと言いつつ俺はわざと急所を外して晶さんにもどかしい快楽を与えた。

もっと強く求めて欲しい


そんな想いで意地悪な愛撫を送り続ける。

「はあっ夏希ちゃんっもうっイキタイっ…」

晶さんの腰がイヤラシクうねりだしていた。粒全体が硬く尖りそこでの果てを俺に伝えてくる。

擦り付けるような動き。それに合わせて俺は晶さんの腰を捕まえると小さな粒を強く吸引しながら口の中で弾いた。

「あああっ…それイッちゃうっ…」

イキタイと言いながらほんとにイキかけると逃げようとする。
強い快感に身悶えた晶さんの肢体。小さな粒を刺激しただけであり得ないほどに悩ましく躰をくねらせる。
激しく息を乱して果てた余韻の眼差しを向ける晶さんの頬を俺はそっと撫でた──



「……っ…はあ…」

切ない溜め息をゆっくりと吐き出す唇をなぞる…

「気持ちよかった?」

「…う、ん……」

「指とどっちがいい?」

「………」

「言って!」

「……どっちも気持ちいい…」

俺はその言葉を聞いてから晶さんを抱き締める。

「その感想、合格…」

「ほんと?」

「うん」

晶さんは頷く俺の耳元で小さく笑いながら抱き締め返していた。

二人でずっと密着する──

風呂を出てからも短い髪を二人で乾かしあってはキスを交わし、離れ難い躰を絡めては見つめあう。

「なんかすげーラブラブ…」

「だね」

今日一日離れていた時間を取り戻すようにくっつく自分達に思わずそんな言葉が漏れた。

「でもぜんぜん飽きない」

「………」

「晶さんは?」

「ちょっと飽きたかも」

「だめじゃんそれっ…」

わざと俺を突き放す晶さんを強く抱き締める。次の流れがわかったように晶さんの腕がまた俺の首に絡んで洗面台の前で絡み合うように唇を重ねた。

風呂から上がって浴衣を着た晶さんの首筋に顔を埋める。



少しずつ乱れ始めた吐息。

晶さんの弛んだ浴衣から細い肩が露になる。その後ろ姿が鏡に写り異様なほどに興奮を覚えた。

なんだかここでおっ始めそうな気配がする…

浴衣と橙色の照明は妖しさが数倍増しですごく危険だ。

「布団いこ?」

「うん、連れてって」

晶さんは頷きながら俺に抱っこをせがんだ。

色んな仕草が可愛くて堪らない。

抱き上げた晶さんを白い布団の上にゆっくりと解放すると首に絡んでいた晶さんの腕がそのまま俺の浴衣を剥いでいく──

「晶さんのエッチ…」

「ふふ…夏希ちゃんすごく色っぽい」

浴衣を肌け、露になった肩を晶さんの指先がなぞっていく。

「晶さんも色っぽいよ…正直、さっきから堪んない…」

弛んだ浴衣の前身ごろから覗く白い脚にムラムラしてしょうがない。
俺の肩に指先を添わせる晶さんに対抗するように、俺も晶さんのその生足に手を絡めた。

しっとりと吸い付く弾力のある太股に唾液が溢れる。
割れた浴衣の前を開いていくと半端に布を纏う白い肌にゾクゾクと胸が高鳴った。

「あーっ…めちゃやばいっ…マジで興奮するっ…浴衣の晶さん最高っ…」

「……ぷっ…」

「笑ったらダメッ」

俺の興奮する姿に吹き出した晶さんを叱った。



興奮する想いを抑えるように晶さんを強く抱き締める。

「なんでこんな好きかな、もう俺、骨抜きなんですけどっ…すげー好き過ぎてアホみたいなんですけどっ…」

「ぶっ…」

「だから笑っちゃダメだって!」

「だって…」

抑えきれず口にすればするほど晶さんは頬を歪めて必死な俺を笑う。

「だってなにっ」

「だって…夏希ちゃん可愛いから…」

「………」

「可愛いから笑っちゃう」


「なにそれ?バカにしてる?」

「違うよ。可愛くて堪んないから笑っちゃうの」

「いい方の意味なの?」

「そだよ」

っ…なんか納得いかないけど許すしかないじゃん、んな言ったらっ…」

「ぷっ…」

「またっ!?」

晶さんは思いきり笑いながらごめんと繰り返して抱き締めてきた。

「俺だけ夢中じゃんっ…」
「そんなことないよ」

晶さんの胸に抱き締められながら愚痴る俺の頭を晶さんの手が優しく撫でる。

「俺だけ大好きじゃん……」

「そんなことないよ」

言いながら晶さんの指先は踊るように俺の髪を遊ばせる。

「あたしすごく夏希ちゃんのこと好きになってきてる」

「“なってきてる”?」

「うん」

「おや、まだ過程ですか?」

「うん、これからだから」

「これからなんだ?」

「……うん、男と女じゃ愛し方も好きになる過程も違うの」

「………」

「わかった?」

「なんとなく…」



あたしの胸元から顔を上げた夏希ちゃんは半分だけ理解できたような口振りで返していた。

好きになったらあたしの愛は永遠的だから──

だからこそゆっくりと時間を掛ける。。。

夏希ちゃんの情熱がどこまで続くのか──

こんなに熱いままずっとあたしを想い続けてくれるのか──


あたしが手放しで全てを預けられる時がくるまではまだまだ先はわからない──


それでもちゃんと


すごく好きになってきてるから──


「夏希ちゃん。…」

「なに?」

夏希ちゃんはまだ納得いかないままの顔をあたしに向ける。

「今からいっぱい好きって言いなさい」

「………」

「言いなさい」

「その命令はいったいなんですか?」

「いいから言いなさい」

「……てか、強請されなくても俺、我慢できなくて言っちゃうからっ…」

夏希ちゃんはそういって息を上げ、急くように唇を重ねた……。



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