Vinca major 【西浦】
3
「うーん。たしかに。
七組は?」
そういうとちよちゃんは困ったように眉を下げる。
「んー、個人主義っていうか。」
「そうなんだあ。」
それから仕事をしながら、ちよちゃんとおしゃべりをする。
ちよちゃんもテキパキと仕事を片付けていて、さすがだなあなんて思う。
「ひゃっ!」
「どうした?菅原」
「い、いずみくん…む、虫。」
棚を開けると、虫が落ちてきた。
思わず叫ぶと、練習を終えた泉くんが助けにきてくれる。
「あー?なんだよ、こんなちっちゃいの。
ほら。」
ささっと虫を窓の外に出してくれた。
「…助かった。泉くん、ほんとにありがと!」
「!…うん。たっく、女子って虫だめだよなー」
ひらひら、と片手を降って部屋からでていく。
泉くん、優しいな。
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