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Vinca major 【西浦】

あの日から。

必要以上に悠一郎はかまってこないし、むしろ避けられている気がする。

今日はいよいよ三星との試合だ。


「三橋くん、おはよう。」

いつも以上にガクガク震えて小さくなっている。
聞いた話は断片的だけど、
そんな扱いされてたらきついよなあ、そう思った。

「菅原、サ、ン。お、おはよっ」
「…体調、大丈夫?」
「う、うん…、ありっ、がとう。…あ、田島、くん。」

顔をあげると悠一郎が立っていた。

「おい、かほ.」
「なに?」

少しぶりに顔を合した。

「変な態度とってごめんな
俺、今日も打つから。勝とうな、三橋っ!」
「う、うん!」

じゃーな、なんて言って悠一郎と三橋くんは駆けて行った。


「あ。泉くん。」

ほっと胸をなでおろしていると
泉くんが優しく笑ってくれる。

「おっす。よかったな、田島と話せて。」
「うん…いろいろありがとね」
「いーえ。俺も頑張るから。」





今から、試合だ。




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