[携帯モード] [URL送信]

Main

 ――――――翌朝。かなり熟睡したらしく、陽は昇りきって部屋の中に朝陽が射し込む。そのせいか、やけに体が熱く感じた。汗までかいている。 毛布はいらなかったか。まだまだ夜は寒いので、念のためと思い用意したのが仇になった。 汗を流す為に朝風呂に入ろう。そう思い、起き上がろうとすると――――

『?………………っっ!!?』
「……おはよう」

 なぜか、どうしてか。リオが起き上がったすぐ隣に、ロシナンテが横になっていた。リオは驚くあまり、寝ていたベッドから落ちて背中を打ってしまう。 その際にパジャマがめくれてしまい。お腹が見えてしまったので、慌てて服の乱れを直すと。泣きそうな声で、ロシナンテに謝った。

『ごめんなさい……その、床で寝ていたはずなんですけど。たぶん寝ぼけて、あなたの隣にもぐり込んでしまったみたいでっ……』
「いや違う!違うんだ、君が悪いんじゃない!」
『え?』
「その、なんだ……。そう!昨日は寒くてな。悪いと思ったんだが、一緒に寝てもらえたら暖かいと思ったんだ。了解も取らずに、悪かった」
『そうだったんですか!ごめんなさい、気がつかなくて。今夜は毛布を用意しておきますね』
「あ、あぁ。ありがとう……」

 寝ぼけていた訳じゃなかったことに、リオは安心して。すぐに朝食の準備に取りかかろうとした。 だが、まずはお風呂に入って普段着に着替えなければ。あとは、サク爺に連絡して往診に来てもらって。

『ロシナンテさん』
「なんだ?」
『お医者様に診てもらった後、許可がもらえたら体拭きましょうね!』
「はぁ!!!??」

 ロシナンテが、目を剥くほど驚いたことに驚いて。リオもつられて驚いた。何をそんなに過剰に反応するのだろうか。お風呂にはまだ入れないだろうから。せめてお湯で濡らしたタオルで、体を拭いてあげようと思ったのだが。

「じ、自分で拭くから」
『ダメです!まだ体動かしたらいけないはずですから』
「いや、だが……」
『大丈夫ですよ、傷に障らないように拭きますから』
「そういう問題じゃ……」


[*前へ][次へ#]

9/27ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!