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 結論から言うと、とても大変だった。簡単に想像出来ると思うのだが。やはり白ひげの仲間たち(特に隊長クラス)が、リオが船に乗ることを反対したのだ。 出会ったばかり、一般人、戦えない。エースのワガママと取られても仕方ない。それでもエースは親父に聞いてくる!と言って、仲間たちの反対を押しきって突撃していった。 リオはと言えば、自分の小船の上で大人しく座って。エースが許可を取ってくるのを待っている。白ひげのクルー達から針のむしろ。居心地悪い、早く時よ過ぎろ!と念じていた。 だけれど、意外にもどうにかなるもので。あっさり、という訳ではないが。リオが白ひげの船に乗る許可がもらえたと。エースが嬉しそうに報告してきた。 それというのも、お試し期間を設けるらしい。7日の間、エース以外の隊長がリオに見張りという名のお目付け役として。一緒に行動するらしい。その間、リオにもきちんと仕事をしてもらって。最終的に白ひげが判断する、というものだ。 そこまでの説明を聞き終えて、ようやくリオは納得できた。そして、安心した。 どこの誰かともわからない小娘を、簡単に信じたら信じたで凄いと思うが。船に乗る=仲間になると思われている以上、警戒はして当然で。 エースが仲間になる時は、警戒も何もされていなかったが。それはエースが、色々な意味で有名人だったからだ。警戒なんてする必要がないと思われても、不思議じゃない。 正体がわからない女、なんて警戒するのが普通。逆にあっさり受け入れられたら、後々リオが困ることになる。 サッチとエースを助けられたら、リオは船を降りると決めているからだ。海賊になる覚悟を決めた訳じゃなし。エースが守ると言ってくれてはいるが。一生、という訳にもいかない。 自分がやりたいことをやり終えたら、関係ないものは去るのみ。少なくとも、リオは元々この世界の人間ではない。だけど、全く関係ないとは言えない。 関係ないとは言えなくなったのだから。巡ってきたチャンスを、最大限に生かすと決めた。

『リオです。これからよろしくお願いします!』

 救える命を救いたい。たとえ、自分の身に、何が起こっても。


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