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手紙










成美は











夏休みと共に




















いなくなった……
























一護「冬獅郎…行かないのか?」


冬獅郎『………いかねぇ…』




今日は成美の告別式。




美波「……今のシロちゃん見たら…成美……泣くよ?」


冬獅郎はいつもより口数か少なくなり、疲れきっていた。



冬獅郎『…………。』



学校も休みがちだった。





一護「情けねぇな………美波、行こう。」


そんな冬獅郎をみてほっとくすることにした一護。



美波「………行ってくるね…シロちゃん…」




冬獅郎『…………。』













成美がいないと…








生きてる気がしない……














冬獅郎『………成美……』










俺は向日葵を眺め、











時間を忘れていた。











コンコン


惣介「……日番谷くん…俺だよ…」



冬獅郎『………。』



成美の兄貴…











惣介「成美が寝ていたベッドの枕の下に…





君あての手紙があったんだ………



置いておくから…読んどいてくれ…」





成美の兄貴はそれだけ言うと去った。








上の空だった俺は

成美が遺したものを手にとり

そっと成美の文字をなぞった







冬獅郎『…………手紙…』






形に残るのは嫌いだ…







直接言ってくれたらよかったのによ…







俺は手紙をあけた。














「"冬獅郎くんへ








今まで冬獅郎くんを傷つけるとおもい、




私の本当の気持ちを冬獅郎くんに伝えることができませんでした。







だからこうして



手紙にのこし、





私が最後の最後まで精一杯生きていたことを忘れないでください。










短い間だったけれど、最高の思い出が作れました。






何気ない会話、一緒に寝たこと、花火大会、私の大好きな向日葵の事。






いろいろありすぎて書ききれないけど…







全部いい思いでです。






だからきっと忘れないよ…






冬獅郎くんの笑った顔


冬獅郎くんの怒った顔


冬獅郎くんの照れた顔


冬獅郎くんの横顔


冬獅郎くんの寝顔






全部……忘れないよ…











だから冬獅郎くんも






これだけは忘れないで…













私はただ死んだのではなくて、












また生まれかわってくること。













生まれかわって……








また冬獅郎くんにに会えたら










次は、
冬獅郎くんが毎日私のところに来てくれたように、












今度は私から会いに行くよ。














それから…



ずっと言えなかったけど

















冬獅郎くんが好きです。














いつの間にか…

冬獅郎くんへの気持ちが大きくなってた…












少し…気づくのが遅かったかな…












こんな勝手な気持ちぶつけてごめんね…









冬獅郎くんも私の事好きだったらすごく嬉しいな…












あとは…






向日葵…







私が向日葵好きな理由…


知ってる?





私、小さい頃から病院にいて……








人生の半分も太陽の光を浴びたことがなかったの…











向日葵って太陽の下で揺れて咲いて…




すごく綺麗に輝いてて…




太陽みたいで…







日の光を浴びることが出来なくても、




毎年夏に咲く向日葵があれば、私の病気も許せたの…







それにね、




向日葵の花言葉しってる?





















"君を見つめる。"













って花言葉なんだよ…







素敵だよね…









…冬獅郎くんにお願いがあるんだけど…




手紙と一緒に入れた


向日葵の種を冬獅郎くんの家のお庭に植えてくれないかな?







約束したよね…









どこにもいかないって






傍にいるって…







生まれかわって会えたら……






その向日葵をもらいに行くよ………







だからそれまで大事に育ててね…












…私の命を冬獅郎くんの傍に植えてね。










そしたら、
いつまでも傍にいて…





…冬獅郎くんを見つめる。











冬獅郎くんに出会えてよかった!!





幸せだった!!!!





我が人生に悔いなし!!
















冬獅郎くんが私の世界を変えたんだよ?









自信もって、




"俺は無力だ……"



とか言っちゃダメだよ!!











私の胸は、


冬獅郎くんへの感謝の気持ちでいっぱいだよ!!







ありがとう!!




























大好き。












成美より"」













成美からの手紙はほとんど涙で文字が滲んでいた。



俺の涙じゃない…




成美はこの手紙を書いてるとき泣いてしまったんだ…






きっと



自分の病気の事知っていたんだ…












だからこうして手紙を遺したに違いない。













自分が死んでしまうことを知っていて……

















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