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小学生








シロちゃんのバカ!



冬獅郎の言葉に傷ついた美波は帰り道を無我夢中で走っていた。





一護「美波!!!!」



……一護?


遠くから一護の声がする。

美波「………ッ」


なんで追いかけてきたのがシロちゃんじゃなくて一護なの?



美波はさらに足を速めた。






一護「お前に言わなきゃならねぇ事があるんだ!!!!!!!!!」


あまりにも大きな声を出すもんだから…


美波「…………」


ビックリしながらも足をとめる。



息切れしながらもゆっくり美波に歩み寄る一護。





美波「……一護。」


目の前に立つ一護を見上げた。


美波「ぁ……。」


……いつの間にか
身長が私よりも高くなっていた事に今さら気づいた。
私、一護よりもずっとシロちゃんを多く見てたから………。


ずっと気づかなかった…。










一護「美波が好きだ………。」





一護の思いも……



ずっと気づかなかった…












美波「……でも私…」

一護「知ってるよ………
美波が冬獅郎を好きなことぐらい。
何年一緒に過ごしてきたか………
お前を見ればわかるよ…」




美波「……じゃあなんで…」


一護は美波を抱きしめた。



美波「……っ」

私を抱き締める一護の温もりが痛い。


一護「それでも…美波が好きだから………


こんな気持ちにさせるのは美波しかいねぇよ…。」





馬鹿だね…一護は



シロちゃんを手に入れるために一護まで利用できるような女なのに………




なんで私を好きでいてくれるのか………




美波「ゴメン………
私、一護よりもシロちゃんがすき。
シロちゃんじゃなきゃダメなの…」


一護「……そうか…」


美波「……好きになってくれてありがとう………。」




一護……


そんな顔しないで………



なんか、同情しちゃうじゃないか……



一護「……一人で帰れるか?」


美波「うんッありがと!!
明日も遊ぼうね!!一護!!」



美波…
無理して笑うなよ…

一護「……あぁ。」


…冬獅郎…俺やっぱお前をこえられねぇのかな……


美波には言いたいこといっぱいあったけど…

あんな顔されちゃあ…なにもいえねぇよ…




一護の寂しそうな背中は夕焼けに照らされ
つくられた影は別々に別れていった。
















冬獅郎『………ん…』


ここは…病院か……


隣には成美の寝顔がある。




「………やぁ、起きたか少年!」



はっ?


誰?






しかも今………俺に向かって"少年"って








ガキ扱いされた






「成美と一緒に寝るなんて………
君たち、どーゆー関係かな?」



冬獅郎『……あんたこそ…人の病室に入って何してんだよ………』




どっからどうみても、
医者じゃ「お兄ちゃん!!!!」














はっ?








惣介「成美……体は大丈夫か?」




成美「全然大丈夫だよ!!」




冬獅郎『お兄ちゃん………??』



「えぇ……成美の兄、惣介です」


今……笑ったけど目が怒ってる…





しょうがねぇだろ…

だって白衣着てねぇし、
こんな人に左腕見てもらってねぇし…


メガネかけて、リュックサック背負って…

ズボンにシャツin……

ん??
よくみたらシャツに4コママンガ書いてあるし…



どっからどうみても病室覗きにきた変態だろ!?



つか、どんなセンスしてんだよ……;;




冬獅郎『………;;』




惣介「……僕はれっきとした医者ですよ(ニコ)」



冬獅郎の考えてたことをわかったのか、


そう言うと医師免許証を見せてくれた。



惣介「……見た目で医者かどうか決めるのは良くないよ。」



こいつ…


ぜってぇ俺を餓鬼扱いしてやがる





それにあの笑顔…




藍染に似てる……




冬獅郎『……スイマセンね。』

横目で謝る。

成美「……お兄ちゃん、仕事終わったの??」


惣介「もう10:45分だぞ。」


10時45分って…夜だよな…


冬獅郎『……やべぇ!!!!!
ばあちゃんが心配してる!!!!!!』



普段ならこの時間はとっくに寝てる時間…



成美「……ホントに明日も来てくれる?」


俺のシャツをつかんで甘えやがる。

そんな顔をして断るやつがどこにいるんだよ…



冬獅郎『……あぁ…行くよ。』


冬獅郎は微笑んだ。



惣介「……小学生ははやく家にかえる!!」





あぁ??

















冬獅郎『……俺は小学生じゃねぇ!!!!』















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