遠回りな未来
未来へ歩き出そう E
皐貴と別れて教室へ向かう途中、ある事が気になって慧に訊いてみた。

それは、さっき皐貴が出くわした時にどうして、自分の存在が邪魔だなんて言ったのか。

要するに、僕らの仲を冷やかしたって事でしょ?
あそこにいなかった慧が、何であの時の事を知ってんの?

そしたら、慧は言いにくそうにしてたけど、しつこく促すとようやく話してくれた。

皐貴に告白した後に、僕が体育の時間に倒れて病院に運ばれた事を話したみたい。
学年も違うし、皐貴は当然その事を知らなかったみたいなんだけど。
そのあとで一緒に病院に来てくれたんだって。

慧も言ってくれたら良かったのに…って、先に聞いてたら僕は絶対逃げてたと思う。


自分の気持ちに気付く前の僕だったら。


僕に悪態つかれても会いに来てくれた皐貴にはひたすら感心する。
それでも、想う気持ちをあきらめなかった…それだけ本気って事だよね。

まぁ皐貴の粘り勝ちみたいなとこもあったけどさ。

その強すぎる想いに尻込みする事もあるけど、ゆっくりと皐貴の想いを受け止めて行こうと思う。

真幸先輩との事もきっと時間が解決してくれる。

いつか…全部昇華できる時が来るはずだから…。

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あきゅろす。
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