遠回りな未来
小さな芽 D
お昼を食べて、あわよくば逃げてしまおうかと狙ってたけど、慧の方が何枚も上手で、結局連れ出されてしまっていた。

「だいたい、輝希は教室から出なさすぎなんだよ」

「…」

う…何か僕って観察されてた?

でも、慧の見てる通りなんだと思う。
授業での教室移動の時以外、僕にもあまり外に出た記憶がない。

何ていうか…動くのさえも億劫だったんだ。

友達がいない訳じゃない。
だから、わざわざ外に出る必要もなかったしね。

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