[携帯モード] [URL送信]
1-9
ピザを完食し終わって、数時間が経った頃だろうか。
窓の外から見える景色が夜の色に染まっていた。
そろそろルルーシュも晩ご飯から帰ってくる時間だろう。
その前に、今がコードギアスの何話に位置しているか知っておかないと。
『ルルーシュを助ける』ためにここにいるから、ハッキリした時系列は知っておいたほうがいい。
ルルーシュがいたら聞きづらいのは間違いない。

「C.C.、一つ聞いていいかな?」
「なんだ?」
「ルルーシュって友達いる?
……日本人の友達とか」
「そうだな…。
ルルーシュも表の付き合いで友人ぐらいはいるだろう。
………だが、日本人か。
耳にしてないから分からない。
すまないな、空」
「いいよ。
ちょっと気になっただけだから」

と、言ったものの、すぐに分かると楽観的に思っていた部分があったから内心ガッカリした。

C.C.がいるから今は5話以降だろう。
あとはスザクがいるかいないか。
知れば後はどうにでもなる。

明日、学校に潜入して聞き込みしようかな――なんて思いついた時、扉が開いてルルーシュが入ってきた。

「あ、おかえりなさい。ありがとね。
ピザ、美味しかったよ」

あたしのお礼に対し、ルルーシュが見せたのはあからさまに嫌そうな顔だった。
そして、言葉もなくあたしから視線を外す。
あとはもう見ようともしない。
どんな鈍感な人間でも気づくだろう。
ルルーシュが自分を嫌っていることを。

「C.C.
その女がおかしなマネをしないように見張ってろよ」
「私は、お前が言う『おかしなマネ』を空がするとは思えない。
見張りたければ自分で見張れ」

不穏な空気がピリピリと漂う。
そんな空気になったのはあたしがここにいるからだろう。
その空気に耐えることが出来なかった。

「あたし、外の空気吸ってくるね」

ルルーシュが勝手に出るなという制止の声を上げたけど、あたしはもうその頃には部屋を飛び出していた。




[Back]

[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!