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1-6
走ってるんじゃないかと思うほどのルルーシュの早歩きに、腕を掴まれるあたしは歩くのも満足にできないまま引きずられていた。

「痛ッ!!
痛いってばルルーシュ!!」

非難の声を上げれば、眉間にシワを寄せまくったルルーシュが仏頂面で睨んできた。
刺すような鋭い敵意を向けて。

「気安く俺の名前を呼ぶな」

殺すぞ。
そう言っているように聞こえた。

彼に半ば連行されるような形でクラブハウスに足を踏み入れる。
ルルーシュはズンズン廊下を突き進み、早い足取りで階段を上っていく。
引きずられるあたしは階段を踏み外さないようにするだけでも精一杯だった。

二階に上がって廊下を進んで十数秒。
ある扉の前で足を止めたルルーシュは、備え付けられたパネルを乱暴に叩いた。
横にスライドして扉が開くなり、容赦ない力で室内へと突き飛ばされる。

「わっ!!?」

床に転がるあたしには目もくれず、ルルーシュはずんずんとベッドへ歩を進めた。

「おいC.C.!!
これは一体どういうことだ!!」

C.C.?!!

その名前に反応してガバッと飛び起きる。
ルルーシュが向かった先のベッドには、長めのシャツを着た女の子が寝そべっていた。
暗い金色の瞳と春の緑を思わせる色の長髪。
つまらなさそうな表情をしていた。

「聞かせろ。
ギアスが効かない――――なんてことはあるのか?」
「それは入念に調べたお前が一番分かっているだろう?
どんな相手だろうと絶対遵守の力は発動する。
例外があるとすれば私みたいな―――」

あたしに気づいたのか、C.C.はルルーシュへの眼差しをこちらへ向けた。

「――――誰だお前?
初めて見る顔だな。
どうした?
そんなところで腰を抜かして」

座り込んだままの姿勢で感動に固まっていたあたしは、C.C.の言葉でやっと我に返った。
慌てて立ち上がる。

「こ、こんにちはっ」

ルルーシュが驚きに目を見開いた。

「初めて見る顔――――ってお前、この女と知り合いじゃないのか?」
「知り合い?
そんなわけないだろう。
これが初対面だ。
お前こそどういう風の吹き回しだ?
私がいるにも関わらず、こんな所に女を連れ込んで」
「お前の言う例外がコレだ。
ギアスが効かないだけじゃない。
ギアスもお前のことも、そして俺のことも知ってる口振りだ。
まったく。
例外すぎて笑えてきそうだ」
「ギアスが効かない――――だと?」

C.C.の瞳に鋭さが宿る。



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あきゅろす。
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