短編集
3
だが、アリファエルの不機嫌も、一先ずは午前中だけの事。
昼になれば、フィラムと共に昼食を食べて、機嫌も良くなっている。
筈なのだが、今日に限ってはそうではなかった。
皇帝が、フィラムと昼食を共にすると、連絡してきたのだ。
その為。アーシェマは、内心。
(あぁ……これで、私の寿命がまた、縮みますね…)
と、思った。
午後も引き続き、不機嫌のアリファエルの側にいなければならないアーシェマは、皇帝に恨み事を言いたい気分にさせられた。
しかし、そんな事を間違っても、口にする程、アーシェマは、馬鹿ではないし、心に思うだけでも、マズイと知っていた為、気分に止めるアーシェマだった。
一方。
アリファエルを不機嫌のどん底に、アーシェマを不幸にした皇帝は、上機嫌だった。
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