[携帯モード] [URL送信]

小説「宵闇の皇子様と明星の皇子様」
6
しかし、ガイゼルは自分では到底、マリエッタを説得できるとは思えないと、考えた。



だからこそ。
「マーフィル。お前や民の願いは、よく分かった…。しかし、こればかりは、私一人ではどうにもならない」


と、答える事しか出来ない。


しかし。

「分かっております」
そう返されるのは、予想の範囲内だったのか、マーフィルは特に、気にした様子はなかった。




だが、このあと、予想外の出来事が起こる。

それを目の当たりにして、マーフィルも、周りの者達も、自分が驚きで、固まる事となろうとは思もってもいなかった。







「無駄かもしれんが、皇妃には、この件、しっかり伝えよう。さて…」


そう言って、ガイゼルが中断していた会議を再開させようとした瞬間。

「陛下。無駄とはなんですか?民の為ならば、私は作りますよ」
という声が、議場に響いた。




[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!