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小説「宵闇の皇子様と明星の皇子様」
意外な出来事
ジークフリードがウルリカを皇太子妃にするという話は瞬く間に、周辺諸国に知れ渡った。





そして、それを知った国の内、ワース、ラズリア、カウラの王達は揃って、同じ事を言った。






男装の姫ウルリカが皇太子妃になれるならば、我が国の姫を側室としてでも良いから、迎えて欲しいと。





王達は皆、それぞれ自分の娘の扱いに困っていた。


様々な問題を抱える三人の姫君達。






三人の内、一人目は皇妃マリエッタの母国ワースの姫。







彼女は、自らの住まう離宮に、女だらけのハーレムを築いている。



名はマリアンヌ・ヘルガ・ワース。



ウルリカの様に、彼女も、常に男装し、男より、女の子が大好きと公言して憚らない。


御歳27才。


だが、彼女曰く、男が嫌いというわけではなく、自分の審美眼に適う相手が居ないから、結婚しないだけらしい。








三人の内、二人目はタイラントの西に位置し、肥沃な大地を有するカウラ王国の姫。

名はエリシア・パルク・カウラ。



彼女は、王族には珍しく、大が付くほどの守銭奴。


お金が大好きで、長年に渡り、貯めた金銀財宝を眺めるのが趣味という一風変わった姫君である。


御歳26才。


そんな彼女が、今まで結婚出来なかった理由、それは結婚に掛かる費用の大きさが一つの原因である。



自分が出すわけではなく、他人が出す費用の大きさも我慢できないらしい。


そんな彼女だが、彼女も、自分の審美眼に適う相手ならば、結婚に文句はないそうだ。






三人の内、三人目はワースの隣国ラズリアの姫。







名はメリル・タス・ラズリア。




彼女の趣味。



それは、ありとあらゆる武器を集める事。



武器の不思議な魅力に取り憑かれた彼女は、自ら国の兵士達の武器の買い付けに走り、武器の感触や手触りを堪能する日々を過ごしている。



御歳27才。


そんな彼女も、自らの趣味を理解してくれる相手ならば、結婚しても良いと思っている。





武器が異常なほど好きという以外に、欠点らしい欠点は無いのだが、こと武器に関しては、その情熱は凄まじいと言わざるを得ない。









強烈な個性を放つ姫達。





そんな姫君達の事を知ったマリエッタは。


「面白いわね。良いじゃない。側室になるというなら、なれば良いわ」

と、姫君達を側室とする事を決めた。




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あきゅろす。
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