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小説「宵闇の皇子様と明星の皇子様」
7
その声の主は、皇妃マリエッタだった。


その後ろでは、影の様に付き従う一人の護衛騎士が、意地の悪い笑みを浮かべて、立っていた。



その顔を見た瞬間、ガイゼルは眉を寄せた。



このタイミングで、皇妃が出てくるのは、偶然にしては出来すぎた展開といえる。


いち早く、この状況を聞き付け、面白そうだの一言で、あの騎士がマリエッタをここへ案内したのだろうと、ガイゼルは推測した。




艶やかやな長い黒髪を真珠の髪がさりで結い上げ、体にピッタリとフットしたパールホワイトのドレス姿で、ガイゼルの前までやって来くると、マリエッタは。


「子供を私利私欲の為、その為だけに、産むのは嫌だけれど…民が望み、民に愛される子なら私は作るわよ」

艶やかに、微笑みながら言った。


その言葉に、マリエッタらしいと考え方だ、そうガイゼルは思った。




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あきゅろす。
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