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小説「宵闇の皇子様と明星の皇子様」
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「ねぇ、ガイ。私達の利害は、一致してるわよね?だったらどうかしら、私と手を組んでみない?」

「あぁ…いいぜ」




それは、幼き頃。


二人の子供が交わし合った盟約。



それは、足りないものを補い合う為の盟約。



少年は、自身の力不足を自覚している為。


少女は、自身一人では歩めぬ道を歩む為。


互いの持てる力で、互いを補い合う事にした。





そして、何時しか。


少年と少女は。



勇猛なる金獅子皇子ガイゼル。

清廉なる宵闇の王女マリエッタ。


人々に、そう呼ばれる存在になっていた。





愛情という名の感情が一切、絡まぬ二人。


あるのは、利害のみ。


互いに互いを利用し。



共に道を歩む間柄。


そして、必然的に、二人は婚姻を結ぶ。



目的の為ならば、結婚すら彼等は利用する。



何故なら姻戚関係は、力を増すには、一番有効な手段。




比類なき力を誇る大国タイラントと交易で莫大な富を生み出すワース王国。














武と富。

この二つが強く結び付く時、莫大な力となる。


それは、二人の望む未来を引き寄せる。




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あきゅろす。
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