BL小説「虜」
3
幾ら、皆から言われたからとて、ハービィは闇夜に紛れ歩く内、今の自分の行動に、些か呆れてきた。
「あぁ〜全く、俺は何をやってるんだ?」
だが、すぐにここまで来たら、最後まで行くしかないと、思い直したハービィだった。
彼が、何をしているかといえば所謂、尾行。
尾行の相手は、フィラム。
この頃、フィラムが毎夜、部屋から抜け出しては何処かへ行っている事に、ハービィを始めとした下働き達は、気付いていた。
ハービィに限らず皆、フィラムが心配なのである。
だが、流石に、ただぞろぞろと、皆で後を付けたのでは、すぐに気付かれるだろうと、考え。
そこで、くじ引きを行って、当たった者が後を付けるという提案が出された。
そして見事、ハービィは、それに当たってしまった為に、こうしてフィラムの尾行をするハメになった。
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