BL小説「虜」
4
王はアリアの孫が置かれた状況を聞きた時、このままで、良い筈はないと感じた。
何か良い手はないだろうか?と考えた。
その結果。
王はフィラムを城の下働きに雇う事にした。
まだ幼く、仕事らしい仕事は出来ないだろう。
だが、このまま一人で暮らさせるよりは、何倍もマシだろうと思った。
この事に関して、誰からも反対など、起きなかった。
アリアの死の知らせから、一週間後。
フィラムは下働きとして城で働く事になった。
城下町に来た時、フィラムは、自分と同じ様な髪の色や、目の色をしている人間を生まれて初めて見た。
そして、村では浮いた存在だった自分が、ここでなら普通なんだと、感じた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!