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BL小説「虜」
4
(こ、この人が…僕のおじいちゃん?)

優しげなグレーの瞳、日の光を浴びて、きらきらと光る金髪。

フィラムは瞳の色以外、自分に似ていないリグレを前にし、突然の出来事に、固まる。


そんなフィラムを前にして、マリアテレーズは言った。


「お前は何故、この国に来た?」

この国に、フィラムを誰が連れてきたか?は、もう分かっている。
だから、マリアテレーズは、聞いたのだ。

「えっ?えっと…父さんに、会いに来ました!!」
「ほぉ…父に会いに来たと?」
「あっ、はい」

マリアテレーズは、スッと目を細め。

「残念だが、お前のその望みは叶わない」
と、切り捨てた。
当然、フィラムは反論する。
「何故ですか!!」

だが、マリアテレーズは。

「お前は、その理由を知りたいか?」
と、静かに問う。

「はいっ!!もちろんです!!」

真っ直ぐなその瞳に、マリアテレーズは、過去を重ねる。


血というものの重みが今、目の前にある。


親子三代の歴史。




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あきゅろす。
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