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BL小説「虜」
銀と銀と金
ぞろぞろと人を引き連れて、自分の方へと歩いてくる人物の姿形が分かる所まで来ると、フィラムは。

(うわぁ〜、あの女の人、綺麗な人だなぁ)
と、素直に思った。


それが、自分と同じ銀の髪をしたマリアテレーズを最初に見たフィラムの感想だった。



一方、マリアテレーズは、驚きを覚え。

(これは…)

花の蕾の様なフィラムの姿に、危惧を抱いた。


何故、クロスがフィラムを連れてきたのか?その理由が分かった。


(まだ完成されていないが、不安定な美もまた…災いか…ルース公、同じ思いを抱いたな…)


幼さの中に、見える美の姿。

その成長が怖い。

マリアテレーズは、そう素直に思った。



もう一方のリグレも。

(…これほどか…、血は争えないな…、流石は美姫と名高いマリーと薄花姫と言われたセルネスであるフィルデガルドの血を受け継ぐ子供だ。この幼さで、怖いまでの美だ…)

と、思ってしまった。



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あきゅろす。
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