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BL小説「虜」
好転
暫くすると、カレルカルが言った通り、アリファエルがクレアシアとアレクシアを伴って、部屋に入ってきた。

そして、カレルカルは、ある事に気づいた。


(ほぉ、我が従兄弟殿は、少し顔つきが変わったなぁ。良い面構えだ、ふ〜ん、突然のリーフへの御遊学とやらは成功したか)

カレルカルがそう思っている中、カレンディラとルキウスの二人も、それぞれにアリファエルから、ある事を感じ取った。


(殿下…)

(えっ?どうなってるんだ?)


カレンディラは、アリファエルの瞳の中に見える強さと、前まであった寂しさが消えている事に気づいた。


ルキウスは、アリファエルの表情に、変化があるのを気づいた。








「突然、呼び出して悪かった。よく来てくれたな。感謝する」

すると、カレルカルが軽い調子で言った。

「従兄弟殿。そんなん気にすんな。俺達は、お前の臣下さ、主の呼び出しに、否を言うはずはねぇよ」

続いて、カレンディラとルキウスも。

「殿下。私の忠誠は殿下の元にございます。いつでも、お呼びください」
「殿下のお力になる事が我等の幸せにございます」

と、頭を下げた。


カレルカルとカレンディラとルキウス。


この三名の内、カレルカルは従兄弟として、生まれた時から、側に居てくれた大切な存在であり、他の二人は唯一、廃妃である母親が引き合わせてくれた存在の中でも、とくに優秀で、友好な関係を築けた仲である。




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