BL小説「虜」 2 「バレたら極刑は免れまいに、大胆な事だな」 追い詰められた女が取ったある行動。 それはマリアテレーズにしてみれば、愉快過ぎて笑いが止まらない行動。 「そうまでして、アレを繋ぎ止めておきたいか…女心は厄介だな」 それは喜劇か?悲劇か?。 当人にとっては、悲劇だろう。 だが、マリアテレーズにとっては喜劇。 それも、座興程度のもの。 「しかし、人を欺くなら、発覚しない様にしなきゃダメだろう」 愚かなアデリアーデ。 彼女は自らが犯した罪に対して、継ぎ接ぎだらけの偽装や隠蔽しか出来なかった。 「これは面白そうだ。少し、手を貸してやろう。どこまでやれるかな?せいぜい、頑張ることだ」 マリアテレーズの気まぐれが、アデリアーデを結果的には救った。 マリアテレーズは、手駒を使って、アデリアーデの罪を完全に隠蔽した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |